第11話 ページ12
固まっている私を見て、
し「大丈夫ですか？」
その言葉で現実に戻ってきた。
今は動揺している場合じゃない。
これは芽衣のため。
私の感情なんて必要ないんだ。
“囮”なんだから。
『あ！ごめんなさい！気にしないでください！
初めまして、芽衣の友達のAAです！お名前聞いてもいいですか？』
し「あ、俺重岡大毅っていいます！芽衣がいつもお世話になってます。」
『いえこちらこそです！あれ？芽衣はまだですか？』
平然を装って、芽衣の事を聞いてみる。
重「いや、連絡ないっすね。仕事押してんかな。」
芽衣、彼氏には連絡してないんだ。
『ちょっと連絡来てないか確認しますね？すみません』
重「こっちこそすんません。なんか来てます？」
『あ、ちょっと遅れるって連絡入ってました。。
どうします？2人だけどもう始めます？』
上目遣いで聞いてみる。
我ながらあざとすぎて死にそう。
重「っ、そうっすね！お腹もすいたし始めちゃいましょか！」
、、、効果あり？
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「お待たせいたしました。ご注文どうぞ。」
重「なに飲みます？」
『じゃあ生で。』
重「えっ…」
しまった。いつもの流れでビール頼んじゃった。
どうしよ引かれた…。
「お連れ様はいかがなさいますか？」
重「え、あ、じゃあ、生もう1つ。
あとテキトーに頼んじゃっていい？」
コクコクうなづくと、
重「と、じゃあ、これとこれとこの店長おすすめってやつお願いします。」
「かしこまりました。少々お待ちくださいませ。失礼いたします。」
……。
き、気まずい…。。。
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作者名：はる汰 | 作成日時：2020年10月26日 20時
