梵天首領にさらわれたけど多分人違い

五日目 ページ9

監きん生活29日目


ここ最近、不安が私を襲ってくる

胃の底を掴まれたような吐き気が起こり

寒気がして動けなくなる

恐怖にも似たそれは、私を今にもどん底に

突き落とさんと虎視眈々とこちらを睨みつけている


こうなってしまった原因については心当たりがある

マイキーさんにさらわれてからずっと私の

心の中にあった


考えない様にと頭の隅っこに追いやったそれは

日々が過ぎることに、大きくなり、意識しなくては

ならない問題となっていった


そう、私が危惧しているそれは、ばあちゃんのことだ。

私のばあちゃんこと、天霧則子はとんでもない人だ

年は80を越しているが、実年齢より40歳は若く見え

所謂美魔女というものだ

見た目だけではない、力もとんでもない

漫画から出てきたのか？と思うほどに力が強く

この前なんか、山から降りてきた猪と格闘をして

無傷で帰ってきた程に腕っぷしが強い


そんな祖母に、孫の私が勝てるわけがなく

喧嘩ではいつも負けている


ピチピチの若者に勝つほど強い私の祖母のことを

なぜ心配しているのか？


それは、わたしが一ヶ月近く祖母の家に

帰ってきてないからだ


自分で言うのもなんだが、祖母は私のことが大好きだ

故人の、祖父と同じくらいに溺愛している

私も祖母のことが大好きで、毎月の末に田舎の

祖母の家に行ったりしていた

それは暗黙の了解みたいなもので、機械に疎く

電話ができない祖母にとって、お互いの無事を

確認することができる唯一方法であった


マイキーさんに誘拐されてから、外出が

できなくなってしまったため

おばあちゃんの家にはいけない


……おばあちゃん、今何してるんだろ

畑の収穫の手伝いできなくてごめんね

少しホームシックになり、泣きそうになった


不夜の摩天楼を見下ろしながら

私は祖母のことを考え、瞼を閉じた

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おまけ

リベの夢なのにリベキャラ出てきてなかったので

三途「ん？」

竜胆「あれ、寝てる」

蘭「今の隙にこいつのデコに肉って書こうぜ」

竜胆「じゃあ俺ほっぺにぐるぐる書くわ」

三途「……なあ、こいつ泣いてねえか」

蘭「本当だ、涙の跡があるな」

竜胆「まぁそりゃそうだろうな

こいつの立場だったら泣かない方がおかしいって話だ」


三途「ブランケット持ってきたわ」

蘭「わーやさしいー」

三途「別に、風邪ひかれたら困るからな」

竜胆「おやすみ、Aちゃん」


その日、Aは幸せな夢を見ることができた

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