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先生が勾玉野郎につきっきりで看病しているので、とっくの昔に(精神は)成人している私が子供達の面倒を見なくちゃいけない。
やれ服が破けただの、やれ風呂に入りたいのに風呂のお湯が沸いてないだの。
一度に色んな事を押し付けないでほしい。
こちとらナルトみたいに影分身出来ねぇんだよ！！
胃が痛い。
ご飯も作んなきゃいけないのに……
破けた服を直しながら怒りを押さえ込んで、「はいはい。ちょっと待ってね〜」と、できるだけ優しく言う。
声が若干震えてたとか、そんなの気のせい。
そろそろ八つ当たりしそうだ。
ストレスで胃が痛い。
そもそも、勾玉野郎が発熱しなければ、こんなことにはならなかったのに……
本人も、好きで病気になった訳では無いのだけれども。
これこそ八つ当たりだ。
服が直ったので、お風呂のお湯を沸かしに行く。
雨が降ってて湿気がすごいので、なかなか火が大きくならない。
あーあ、ボタン一つでちょうど良い湯加減のお湯が出てくる平成の技術がほしいなぁ。
あれ、スッゲェ楽だったなぁ。
家電があればなぁ〜！！
と、現実逃避しながら風呂を沸かした。
すぐさま台所に向かい、夕食を作る。
勾玉野郎はお粥の方がいいのかな？
尚、この間、子供達は何一つ手伝ってくれなかった。
子供だもんね。
仕方ないよね〜？？
別に何も期待してないし〜？？
まぁ、ちょっと？ほんと、ちょっと、イラっとはしたけど〜……
「はあぁぁぁっ」
クソデカ溜息を吐いた私は、夕食が出来上がったので、先生を呼びに行った。
「先生、夕食ができました」
「先に食べてなさい」
「冷めますよ」
先生は勾玉野郎が心配なのだろう。
勾玉野郎は苦しそうだ。
「……じゃあ、こっちにご飯を持ってきますね」
「あぁ、すまない」
先生の分の食事と、勾玉野郎のお粥を運んで、私は居間で子供達と夕食を食べる。
「それわたしの〜！」
「そっちの方が量が多い！」
コイツら、静かにご飯も食えないのか！？
いや、多少喋るのは別に全然問題ないし、むしろ静まり返るよりは……
でも、これは五月蝿い。
ご飯を食べる時にも喧嘩するのはやめてほしい。切実に。
「私のをあげるから……」
「やったぁ！」
私のおかずを分けてあげると、子供は嬉しそうに笑った。
無邪気である。
育ち盛りだもんね。仕方ないよ。
騒がしい食事を終えて、私は食器を片付ける。
あ"ー！
疲れた！！！
今すぐ食器をぶん投げたい衝動に駆られながらも、怒りを抑えた。
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作者名：そうや | 作成日時：2020年6月7日 21時
