姫だけど、守りたい《2》

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ナツメちゃんが投げた紙袋から、あるものが飛び出した

洞潔はそれを手に取る


洞潔｢これは……！｣


紙袋から出てきたのは妖聖剣ではなく、ウィスパーが不動明王ボーイに作ってあげたらしい、 “チョコボーホルダー” なるものだった


ﾅﾂﾒ｢簡単に本物を渡すわけないでしょ！！｣

酒呑｢なるほど……｣


なるほどって……人質を解放したのに渡されたのは偽物の妖聖剣よ…？
どうしてそんなに冷静でいられる……


ｻｸﾗ｢まさか！！｣


私がケースケくんの方を見ると、ナツメちゃんがケースケくんを抱きしめるところだった

しかし、ケースケくんは煙となって消えてしまった


ｱｷﾉﾘ｢なに！？｣

ｻｸﾗ｢やっぱり……！｣

酒呑｢確かに、そう簡単に渡せるものじゃない……｣


そう言って酒呑童子は上を指さす

上を見ると、ケースケくんがクレーンに吊るされていた


ｹｰｽｹ｢姉ちゃぁぁん！！｣

ﾅﾂﾒ｢ケースケ！！｣

ﾄｳﾏ｢あんなところに……！｣


ミシミシッと嫌な音を立ててクレーンが風に当たる
ケースケくんは風に揺られていた


酒呑｢大人しくよこしておけばいいものを……｣


酒呑童子の目が光り、酒呑童子と洞潔からとてつもない妖気が溢れ出す


洞潔｢こうなれば力づくで奪うまで…！｣

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