また止められた ページ3
【夢主目線】
太宰「……乱歩さんと見た。」
中也「はァ?あの未成熟探偵がか?」
太宰「ブーメラン刺さってるよ中也。」
────何故、こんな事に…?
今の私はというと先程迄太宰さんが拘束されていた場所に同じ様に拘束されています…。
太宰さんはって?指をパチンと鳴らすと手枷が外れるお得意のマジックだそうです。
太宰「だって個々最近、乱歩さんのパソコンに葵ちゃんの素性を洗い浚いしている様な痕跡があるんだもの。」
中也「確かに怪しいな。」
太宰「其れに、深夜に探偵社の専用階段を二人で歩いてる所が映っていたし。」
太宰さん。其れは只の補導帰りです…。
でも此処で父親と吐くよりはそうして置いた方が何方と云うと良い。
だから私は態と黙っていた。
太宰「ほら、反論しないって事はそうでしょ。」
中也「糞ッ!あの劣性探偵が!」
太宰「───あ。でも其れは私と会う前の事だった筈。だから少なくとも其の時は無かった。」
中也「ンじゃ誰だって言うんだよ。」
太宰「探偵社員でもなく、マフィアの人間でもない。別の誰かだ。」
結局振り出しに戻ってしまった此の議論。
そして呆気なく乱歩さん説は否定されてまた二人の憶測が飛び交った。
太宰「…其れにしても借りてきた猫みたいに静かになっちゃったねぇ葵ちゃん。」
中也「そうだ。手前が言ってしまえば一番早いに越したことはねェ。」
また二人の鋭い目線が此方に向けられる。
然し依然として私は口を閉ざした儘だった。
ここまで来るとどうしても言ってやるまいという意固地な性情が出て来てどうにも口を開かせないのである。
太宰「んー。こんなにも口を割らないって事はもしかして“責問”を御望みかな?」
中也「あー。そう言うことだったか葵。其れなら口を割らないのも無理はねぇな。」
私は慌てて首を横に振った。
だが二人はニヤリと顔を見合わせて此方に近寄って来る。
中也「良かったなァ葵。運良く今日は責問のプロが居るぞ。」
太宰「偶には褒詞も叩けるじゃないか中也。」
────ズドンッッ!!
刹那、耳元と足元に響く爆音。
それと共に砂煙を吐いた。
太宰「さぁ選び給え。」
そう言われたので薄目を開ければ直ぐ顔の横には中也さんの拳が壁に食い込んでいて。
私の直ぐ股下には太宰さんの長い脚があって。
中也「痛てぇのか良いのか?」
太宰「こういうのが良いのかな?」
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葵(プロフ) - 飽き性さん» ご丁寧なご指摘ありがとうございます(/Д`;応援ありがとうございます(^^♪頑張ります! (2018年8月1日 13時) (レス) id: 85af478746 (このIDを非表示/違反報告)
飽き性(プロフ) - 本編の方で福沢が福澤になってますよ。この小説大好きです!通知来る度うきうきしてます!無理せずこれからも更新頑張って下さい! (2018年7月31日 2時) (レス) id: 7dd1ea514d (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 雪奏さん» お気に召して頂けた様で大変嬉しく思います(^^♪どうか最後までお付き合い下さい(^ ^) (2018年7月25日 19時) (レス) id: 85af478746 (このIDを非表示/違反報告)
雪奏 - すごく面白いです!応援してます!壁|ョ・ω・`o)ガンバッテッ♪ (2018年7月22日 22時) (レス) id: edf769ece4 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - #祭鼓*@harigaya mako*さん» 応援のコメント大変嬉しく思います!最近仕事の方が激務を増して今して忙しいので更新が滞っていますがどうか最後まで読んで頂ければと思っております(^ ^) (2018年6月18日 23時) (レス) id: 85af478746 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えりんぎそーまっち | 作成日時:2018年6月9日 18時