153話 ページ4
ユウside
誰かが、故意に？？
クル｢10年後の姿にする薬は、材料は比較的揃えやすく知識があれば学生でも作れるだろう。
だが、10年前、過去の姿にする薬は安易に作れない。材料も中々手に入れられないうえ高価なものばかりで、作るのにもかなり高度な技術が必要だ。｣
俺でさえ作れるかどうか、そう呟く。
クル｢そんな高難易度で高価な薬を、あの駄犬共のように“10年前の姿が見たくて”なんて馬鹿げた理由で作る馬鹿はいないだろう。｣
馬鹿って二回言った....。
苛立っているのか普段よりも少し口が悪くなっている先生。
学｢....誰かが何かの為にAさんを小さくした。その目的が分からない今、Aさんに危険が及ぶ可能性が捨てきれません。
そこで、皆さんにはAさんの護衛を任せます。｣
レオ｢....護衛だぁ？｣
学｢そうです。ただ、相手は高難易度の薬を作れるほどの実力者。 一箇所に護衛を任せるのは居場所が知れてしまう可能性があり得策ではありません。
なので、各寮に不定期的に護衛をお任せすることにしました。｣
確かに。
言ってることが的確過ぎて、本当にいつもの学園長なのかと疑うくらい頼もしい姿に少し困惑する。
いつもこのくらいしっかりしててくれればいいのに、なんて思ってしまうが今はそれどころじゃないのでそっと心に仕舞った。
アズ｢....その犯人はどうするんです？｣
誰が、どうやって探すんですか、とキツめの口調で問うのに対し学園長は冷静に答える。
学｢犯人のことは大人に任せて下さい。
おそらく、ここの学生ではないでしょう。外部から全ての材料を取り寄せるのはほぼ不可能。ましてや、かなりの実力の持ち主。｣
生徒に危険を及ぼす訳にはいきませんので、と零す。
学｢それに、問題は薬や犯人の事だけじゃありません。｣
その言葉に、保健室にいたメンバーが反応する。
そう。問題はこれだけじゃない。Aちゃん自身のこともだ。思い出して、拳を握りしめる。
リド｢他にも何か問題が、？｣
まだ事情を知らないリドル先輩がそう聞けば、一瞬だけ会議室が静まり返った。
そして、一息置いて学園長が口を開く。
学｢....おそらく、Aさんは虐待を受けていました。｣
学園長の声は震えていた。
皆の息を飲むような音が聞こえる。
学｢いえ。虐待、なんて生温いものではありませんね、あれは。
人としての扱いをされてなかった、これが正しい言い方かも知れません。｣
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のと(プロフ) - +ちっくさん» どクソ重シリアスが好物なので泣いてくださって嬉しいですヽ(｡･ω･｡)ﾉ私もこのまで読んでくださった+ちっくさんが大好きです！！ (2021年5月12日 22時) (
レス) id: 2cc152cab9 (このIDを非表示/違反報告)
+ちっく(プロフ) - 泣かせんなよおおお！！。゜(´∩ω∩｀)゜。結界師とか懐かしいって思って読んでたのになんだよこれぇぇえうわあああ！好きだあああ！ (2021年5月12日 18時) (レス) id: 0cbf2f128f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のと | 作成日時：2021年1月15日 16時
