150話 ページ1
ユウside
学「Aさんッ！！」
学園長がそう呼び掛けるとAちゃんの目がゆっくりと開いた。
目が覚めたんだ、良かった。
そう思った瞬間Aちゃんの顔は青ざめ、おぼつかない足取りでベッドを降りて土下座をした。
『もう、しわけ、ございません、もうしわけございません…ッ！！』
今、目の前で何が起こっているのか理解ができない。
それは皆同じなようで、目を見開いて固まっていた。
Aちゃんはどうして、謝ってるの？
必死になって謝る姿が、声が、酷く胸を締め付ける。
クル「…bad girl。傷はまだ完全に治ってないんだ。床に正座なんてしたら塞がった傷が開いてしまうだろう。」
僕たちの中で一番早く行動したのはクルーウェル先生だった。
先生はAちゃんのすぐ傍まで近寄り、優しくそう話し掛けた。
でも、
Aちゃんはその言葉に顔をあげた瞬間自分の腕を見て絶望した様な顔に変わった。
そんな彼女の様子に気付いてないのか学園長がいつものように饒舌に話し始めた。
学｢いやぁこんなに魔力を使ったのは久しぶりでしたよ！生徒のために魔力を惜しまず使う学園長！私ってばなんて優しいんでしょう！まさに、教師のかがm｣
『....ど、ぅして、？』
学｢え？｣
学園長の言葉など聞こえていないかのように立ち上がり、近くにあった花瓶を床に落として割った。
そして、
その破片を手に持ち、ソレで自分の身体を裂きはじめた。
『ごめｯ、ごめんなさいｯ！すぐにもどすから！！なんでもするからｯ！！だから！！！
だから、よしにぃたちをころさないで....ｯｯ！！！！』
泣きじゃくりながらも自身を傷付ける手を止めようとしなかった。
一体、何が起こってるの、？
Aちゃんは何に対して謝ってる？
何に対して恐れてる？
何に対して、縋ってる？
何も、何も分からないけど、取り敢えずやめさせないと。
これ以上自分を傷つけて欲しくない。
Aちゃんの目の前に座り込み、破片を取り上げなきゃ、と手を前に出した。
『ｯ！！』
その瞬間彼女はビクッと体を震わせ、目をギュッと閉じて腕で頭を庇うように身体を縮ませた。
まるで次来る衝撃から身を守るような反応に絶句した。
どうして。
誰が、こんな。
こんなに、まだこんなに小さい子を追い詰めた。
衝撃が来ないのを不思議に思ったのか、伺うように僕を見つめる姿を見ていられなくて、
行き場を失った手をそのまま彼女の背中へとまわした。
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のと(プロフ) - +ちっくさん» どクソ重シリアスが好物なので泣いてくださって嬉しいですヽ(｡･ω･｡)ﾉ私もこのまで読んでくださった+ちっくさんが大好きです！！ (2021年5月12日 22時) (
レス) id: 2cc152cab9 (このIDを非表示/違反報告)
+ちっく(プロフ) - 泣かせんなよおおお！！。゜(´∩ω∩｀)゜。結界師とか懐かしいって思って読んでたのになんだよこれぇぇえうわあああ！好きだあああ！ (2021年5月12日 18時) (レス) id: 0cbf2f128f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のと | 作成日時：2021年1月15日 16時
