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けらけらと笑う2人は意識を混濁させ、顔を真っ赤にしながら口端から唾液を零すAを人質にするように見せびらかす。
一緒に来なければ、Aをどうにかするという脅しだろう。
瞳をくり抜いた隙間から、紅い宝石に似た双眸が一瞬、翳る。先程までの気さくな雰囲気が嘘のように、殺気立った。その殺気に当てられ、2人の男は気圧されるも脅す大柄な男は気圧される事は無い。むしろ、本性を出してくれてありがたいと言わんばかりに口許を緩ませた。
「厄介なストーカー男から、お客様を守るのも…俺たち用心棒の役目なんだわ。穏便に済ませたいなら、見なかった事にしろ。それとも、ボコられたい？…思った以上にいるんだぜ。俺たち以外にもこの空間には十何人もの用心棒がな」
目を転じれば、同じ仮面を付けた仲間が数人の男に囲まれている。思った以上に対応が早いらしく、巻き込んでしまったことを心の中で謝罪。でもまぁ、心配は全く無い。
ジジッ。耳に付けた小型イヤホンが点滅する。
混沌とした音楽に負けず劣らず、不思議とクリアに聴こえる声の主は状況が分からないというように、困惑していた。
『なんか囲まれたんだけど』
「わりぃうるか。ここ、今日で潰すわ」
短絡な返しであったが、声の主はすぐに理解・把握し無線は途切れる。
何か喋っている事は分かるものの、大音量の音楽のせいで詳細は分からない。我慢の限界を迎えたのが、大柄の男が腕を大きく上げ、そのまま仮面男の華奢な腹目掛けて拳を振るう。
「話変わるけど…ここが何処の領地か知らねぇ訳でもねぇよなァ」
待ってました、と言わんばかりに仮面男は拳を身軽に躱す。長い足を鞭のようにしならせ、完全に油断していた大柄の男の頬肉をすれ違いざまに抉る。
事が呑み込めず、情報を処理しきれない2人は大柄な体がよろめいた瞬間、Aを人質にしようと動くも真後ろから茜色の髪の青年に殴打された。咄嗟に身を守ろうとして、警戒が薄くなってしまったAを強引に仮面男に奪われる。
呆気に取られていたカウンターの男。すぐさま気を取り戻し、棚に隠していた銃を取り出して、仮面男に銃口を向ける。だが、その銃は人でごった返す僅かな隙間を縫って放たれた弾丸により弾き飛ばされた。
「逃げろ！銃だ！」
突如鳴り響いた銃声に人々はパニックを起こす。危機感を感じた男が我先にと外へ逃げる。その1人につられて、また1人と数が増えていき、あっという間に店内はがらんどうとなった。
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humanfuuka1225(プロフ) - この作品を読むのが日々の日課になりつつあります…！更新楽しみにしてます！！ (2月18日 15時) (
レス) @page50 id: 535d582f25 (このIDを非表示/違反報告)
シノ(プロフ) - 今まで生きてきた中で1番好きです…!!更新を心待ちにしております…！ (2月18日 14時) (レス) id: c35a40f298 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 更新楽しみにしております〜！ (2月18日 14時) (レス) @page50 id: 412825c0ad (このIDを非表示/違反報告)
焼きそばパン粉(プロフ) - 夢主が優しすぎてもうこっちまで癒やされます。凄いです。この作品を読むと語彙力が飛ぶ仕組みなんですね。もう、マジで、本当に凄いです。癒やされるどころじゃない、涙出るかと思いました。優しすぎて。 (2月9日 9時) (レス) @page32 id: a8f548a317 (このIDを非表示/違反報告)
t94ywrc84k(プロフ) - もう最近この作品が生き甲斐すぎる。更新ありがとうございます (2月8日 23時) (レス) @page32 id: 24b98aaa97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こりん
| 作成日時：2024年1月27日 0時
