◇ We're meant to be together 5 ◇ ページ36
もっと御礼をしたかったのだが、らっだぁに止められてしまい、俺を助けてくれた彼女との関係は呆気なく、そこで終わってしまった…かのように見えた。
「だっー…！まじでッ…う"ぅん！！あ"ッー！」
表の家業であるメカニックの仕事をしている際、珍しく苛立ちを表に出したまま、壁を蹴って荒れているひなのを見つけ、横にバイクを停めるなり声を掛ける。
「ひなーの。どうしたん」
「あ、だるさん。いや…その、仕事関係。ちょっとというかかなりムカついた事があってさ…」
「なに？今暇やし、ひなーのの話、聞くよ」
「他言無用ねこれ。…私の知り合いがさ、最近事故にあって入院してるの。…その子、事故に遭った際に背中に大火傷を負って、かなり酷い火傷痕が残ったのよ。本人は目に見えて気にしてたのにそれを、担当した看護師達がわざわざ本人の目の前で中傷したのよ！
しかもその理由が金持ちに貢がれてる子だったからって…院長曰く、入院代諸々払ってくれたのはその子が庇った人の御礼だったのにさ！！
それに、個室の空き部屋が無くて大部屋にいた時も隣の患者に相当キツいこと言われたらしくて。あの子は身を呈して患者を庇って酷い大火傷おったのに…何なのこの仕打ちってわけ！！って、だるさん！？え、どこいった！？」
急にバイクのエンジンをかけた事に驚くひなのの声は既にはるか遠く。どくどく、と騒ぎ立つ鼓動と眩暈に似た思考のゆらぎに侵されながらも、病院へと向かった。
ひなのが言っていたことは確実に自分の事だ。
そして、恐らくだが…ひなのの知り合いとは、自分を庇ってくれたあの子だ。ひなのとも接点があるのは知っている。
背中に火傷痕らっだぁから何も聞かされていない。
そんな事、1度も聞いてない。
「らっだぁ！」
「お、だるまじゃん」
ベンチに寝転がりながら呑気に挨拶を返すらっだぁに対し、掴みかかるように肉薄する。けれど、何から話せばいいのか分からず何度も言葉が詰まった。
「あの子、俺を庇った子、背中に火傷痕があるって…！」
「…あー、その事ね」
「なんで、あの時に教えてくれなかったん！？」
「色々事情はあるんだけど本人からの強い要望だったの。庇った人…つまり、だるまが自分のことを気にしないように火傷痕の事は言わないでってさ」
らっだぁの言葉に彼女が御礼を言った途端に涙を流した理由について、腑に落ちた自分がいた。
『今…私も、貴方に助けられました』
あの言葉の意味を漸く、理解出来た。
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ひかり(プロフ) - 完結おめでとうございます！！ドキドキしながらよませていただきました。緩急の付け方がうまくて面白かったです。個人的に作者様が描くkzhさんがイケメンだったのでいつか機会あればkzhさんメインならお話読みたいなと思いました。 (2月17日 0時) (
レス) @page49 id: 066d5681b9 (このIDを非表示/違反報告)
うなぎ(プロフ) - 完結おめでとうございます！！作中でも涙を流し、あとがきでも更なる新事実を突きつけられ涙を流しながらこの熱をお伝えせねば！という次第であります…本当に素晴らしい作品と出会えて幸せです。作者様の今後のご活躍をお祈り申し上げます！！！ (1月11日 11時) (レス) @page50 id: c9a421e797 (このIDを非表示/違反報告)
落ち椿 - 完結おめでとうございます！！drmさんの愛の伝え方が解釈一致で、終始きゅんきゅんしていました。drmさんに連れ去られるところはこのまま監'禁ルート来るか?！とドキドキしていましたが、どっちにしろ甘々で最高でした🥰番外編待ってます！お疲れさまでした！ (12月29日 13時) (レス) @page49 id: 5a9946419b (このIDを非表示/違反報告)
koko - 完結おめでとうござきます、！最後の最後まで素敵なお話でした！番外編も期待しています！これからも応援してます！！ (12月28日 19時) (レス) @page49 id: 8752385bf7 (このIDを非表示/違反報告)
qichi(プロフ) - わああ、、すごく好きです、、！！続きとても楽しみです…！！ (11月24日 3時) (レス) @page23 id: 4c2c43e5f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こりん
| 作成日時：2023年11月11日 0時
