◇ We're meant to be together 3 ◇ ページ34
思い出した。
この子、病院前でよくひなーの達と喋ってる子だ。
声は出ない。体も動かない。けれど脳だけは動く。
必死に自分を呼び掛ける女性が病院前を通った時に大きな笑い声を上げて、ひなのやらっだぁ達と一緒にいる人物だと分かった。
『あっはっはっは！…やば、笑い過ぎた。ふふっ、ちょ、なにそれ、やばい。私も聞いてみたい！』
『でしょでしょ？まじで、歌詞が面白かったんだよ！』
屈託のない微笑みと爽快な笑い声を遠巻きから見ていた、名前も知らない彼女とこんな所で対面するなんて。
___________あぁ、あったけぇ。
彼女の掌から伝わる心地の良い温かさ。
ただ寄り添うだけという優しさに溢れた温もりが無ければ、再び目を開ける事は出来なかっただろう。
「ふぅい…これでだるまは大丈夫。ありがとね、A」
「いいよ。こんな事で助けになれたなら。…良かった。この人が助かって」
あぁ、なんて温柔な微笑みなんだろう。
向けられた笑顔にドクンと脈打つのが分かる。
どうにかして、御礼を言わなければ。
彼女が手を握ってくれたお陰で目覚められたのだ。
早く、御礼を。
「やばッ___みんな伏せろぉッ！！」
誰かの怒号に類似した叫び声。
直後、目前にいた女性が自身を守るように覆い被さる。
脳を再び揺らすような衝撃と雷鳴のような爆発音が轟いた。
耳鳴りが止まない。
だが、視界だけは何が起こったのか見ていた。
爆薬が積まれていたトラックがスリップし、建物と衝突事故を起こして、最初の爆発とは比べ物にならない大爆発を起こしたのだ。それは、安全区域付近で起こってしまった。
「熱いぃいいいッいやぁっ…！！」
俺を爆発から守った女性が獣のような叫び声と共にもがき苦しみ始めた。背中には火が引火しており、すぐさま消そうと身体を動かそうとするも火は消えない。
爆風によって吹っ飛んだ水道管が噴水のように吹き上げられる。
俺の傍から数mも吹っ飛ばされていたらっだぁは彼女の背中に火がついているのを見るなり、自身の白衣をすぐさま濡らした。彼女の未だ燃え続けている背中へ当て、じゅうと音が鳴り、消火される。
「A！A！くそっ、とろさん！！ごめん、こっちに1人頂戴！今の爆発で何名か負傷者が出た！くそっ…！！A、A…！！」
「ぁ……あぁ…」
先程まで、あんなにも温柔な微笑みで自分を見ていた彼女が背中の皮膚が爛れ、筋肉が熱で焼けた無惨な姿に変わり果てていた。
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ひかり(プロフ) - 完結おめでとうございます！！ドキドキしながらよませていただきました。緩急の付け方がうまくて面白かったです。個人的に作者様が描くkzhさんがイケメンだったのでいつか機会あればkzhさんメインならお話読みたいなと思いました。 (2月17日 0時) (
レス) @page49 id: 066d5681b9 (このIDを非表示/違反報告)
うなぎ(プロフ) - 完結おめでとうございます！！作中でも涙を流し、あとがきでも更なる新事実を突きつけられ涙を流しながらこの熱をお伝えせねば！という次第であります…本当に素晴らしい作品と出会えて幸せです。作者様の今後のご活躍をお祈り申し上げます！！！ (1月11日 11時) (レス) @page50 id: c9a421e797 (このIDを非表示/違反報告)
落ち椿 - 完結おめでとうございます！！drmさんの愛の伝え方が解釈一致で、終始きゅんきゅんしていました。drmさんに連れ去られるところはこのまま監'禁ルート来るか?！とドキドキしていましたが、どっちにしろ甘々で最高でした🥰番外編待ってます！お疲れさまでした！ (12月29日 13時) (レス) @page49 id: 5a9946419b (このIDを非表示/違反報告)
koko - 完結おめでとうござきます、！最後の最後まで素敵なお話でした！番外編も期待しています！これからも応援してます！！ (12月28日 19時) (レス) @page49 id: 8752385bf7 (このIDを非表示/違反報告)
qichi(プロフ) - わああ、、すごく好きです、、！！続きとても楽しみです…！！ (11月24日 3時) (レス) @page23 id: 4c2c43e5f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こりん
| 作成日時：2023年11月11日 0時
