【鬼滅の刃】さくらはらはら (ページ3)

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第弍話ページ3

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「______あら、Aさん」

『蟲柱さま、!!』

「ふふ、お元気そうでなによりです」

任務終わり、少し怪我をしたAは蝶屋敷へと向かう。

するとちょうど良く任務終わりの胡蝶しのぶと出会った。
あまり会うことの無いしのぶと久々に会えてAはご機嫌である。

そんなAをしのぶも慈愛たっぷりの目で見つめる。

「今日は怪我をなさりましたか??」

『はい…ちょっと右手やっちゃいました』

「…そうですか、では中へどうぞ(恐らく他の隊士をかばいながら戦っていたのでしょうね、Aさんはとても優しいですから)」

しのぶの言う通り、今日の鬼はほとんど下位の弱々しいものだったが一匹だけ厄介な者がいて、いくらAと言えど大勢の隊士をかばいながらの戦闘は中々きついものであった。

しのぶの鬼への怒りがまた募った瞬間であった。

「Aちゃ〜ん!!」

「あ、姉さん」

『花柱さま!!』

廊下を歩いているとこちらに駆けてきたのは＂元＂花柱である胡蝶カナエ。しのぶの姉にあたるものである。

「Aちゃん!!会えて嬉しいわ〜」

『私もです、花柱さま!!』

「姉さん、Aさんは怪我人よ。早く治療してあげないと」

ぎゅーっと抱きついてきたカナエときゃっきゃするA。
しのぶは嫉妬したのか、Aの左手を掴んで早く行くことを促す。ほんと可愛いしのぶちゃん。

「姉さんがすみません」

『こちらこそ、会えてうれしかった、です』

「やはりAさんは優しいですね、さあ傷を見せてください」

しのぶに右手の隊服を捲ってみせるとそこは真っ赤に腫れ上がっていた。
打撲なんて生温いものじゃない。良くて骨折だろう。

そのくらい重症なのにAはケロッとしていた。

「Aさん…痛くないんですか??」

『ちょっとひりひりするなあ…くらいです』

「はぁ、もう無茶しないでくださいね。私にとってはAさんが大切ですから」

『でも、他の隊士の方が大切です…』

「はぁぁ(2回目)」

恐らくAは痛みを感じにくい大切なのだ。しかし感じないだけでダメージはしっかり受けている。

しのぶの心配も伝わらないところを見ると、彼女は自分に関しては誰よりも無頓着なのだ。

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