王子or後輩

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かんなside


マネージャーになってからもりょうたは優しかった。

人見知りの私に幼馴染のれみを紹介したり、サッカー部と仲良くなれるような機会を作ってくれたり...

おかげで私の人見知りな性格もだいぶましになった。


帰りは家まで送ってくれて、たまに2人で寄り道したりして...


そんな優しい彼に私は恋をするまでに時間はかからなかった。


りょうた「橋本...、朝も一緒に行こうよ。」


そんなふうに顔を真っ赤にして言ってくれた事も忘れない。




そして一緒に登下校してくれる彼も同じ気持ちだろうと心のどこかで期待してたんだ。






そして1年経って春になってじゅんと仲良くなった私は変わらずりょうたと登下校していた。
それが崩れたのは...


じゅん「かんな先輩、帰ろう！！！」


そう言って私の手を引っ張って連れ出したじゅんのせいだった。
私がりょうたに帰れない事を伝える間もなく彼は私を学校から連れ出した。


それからだ。去年のような関係が崩れたのは。

登下校もいつの間にかじゅんとするようになって。


りょうたよりじゅんの方が隣にいる時間が長くなった。



それでもりょうたが告白してくれるのを期待して待ち続けて...



そして、今こんな悲しい思いをした。


れみとりょうた二人とも大好きなのに裏切られたって感じてしまう。








結局、私は周りのこと何も見えてなかったんだ。

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