バイオレットフィズ【ロロノア・ゾロ】 (ページ13)

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⚠ ゾロside

昨日来たAって奴、昨日は不安そうな顔してたけど今日は大丈夫そうだな。

朝飯を食い終わって、ルフィとウソップと釣りをするあいつを見て、少し安心する。

…って、なに見てんだ俺は。

昨日からずっと、あいつが何故か気になって仕方ねぇ。

何も最初から気になってたわけじゃねェが…

礼儀正しくて、控えめで。

たまに笑うあいつの顔が、切なさを含んでいるのが…

少し、くいなと被る。

あいつも、そういう笑い方をする奴だったからな。

それに…なんかこう、あいつ見てるとモヤモヤする。

なんだこれ…。

ロ「なに、ゾロ？気になる？」

ゾ「うぉっ！突然後ろに来るんじゃねぇよ…」

ロ「ふふっごめんなさいね。貴方があまりにもAちゃんのこと見てるから…珍しいなと思って。」

そんなに見てたか…俺は。

こいつの観察力がいいのか、俺があんまりにも見ていたのか。

答えは、どっちも、だろうけど。

ゾ「気になるっつーか…。」

俺はそこで言葉が詰まった。

なんて言えばいいんだ、この感じ。

ロ「あの子、別の世界から来たにしては馴染み過ぎよね。」

ロビンの一言で、胸のつかえが取れる感じになる。

そうだ、それだ。

あいつ…なんか、この空間に違和感がない。

まるで最初からここにいたみたいな…。

ロ「まだ…仮説なんだけど。」

ゾ「…おう。」

ロ「あの子元々…こっちの世界の子なんじゃないかしら？何かの拍子に、別の世界に飛ばされたけど…戻ってきたとか。」

もしこの、ロビンの仮説が正しいのだとすれば、あいつは元々こっちの世界の奴、ってことか…。

ゾ「そんなこと、あんのか？」

ロ「現に別の世界から飛んできたんだもの、有り得なくはないわ。もう少し調べてみるけど。」

確かに…そうだよな。

無い訳では無いことは、わかる。

でも…20年も別の世界で暮らしていたなんて。

「きゃあぁ！でっか！！」

ル「すぅーっげぇ！！Aお前！釣りも上手いのか！！」

ウ「いやもう上手いってレベルじゃねぇだろ！！デカすぎだバカ！！」

「ごめんなさい～～！！海に還って！！」

キャッキャと笑うAが、本当にこっちの世界の奴だとしたら…

あいつの帰る場所は、どこになるんだよ…？