拾伍 ページ15
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朝起きて一番に見たのは、
義「…。」
すーすー、と規則正しい義勇さんの寝顔。
…いや、綺麗すぎてびっくりした。
眠っている間に、お互い寝返りを打って向かい合ってしまっていたみたいだ…。
義勇さんを見ていると、たまにこの人が旦那になるということが信じられなくなる。
今だって、義勇さんの寝顔にじー、っと見とれてしまう。
今何時なんだろう…
まだ起きる時間じゃないのかな?
私が外の光を確認しようと、モゾ、と布団の中で動いた時。
義勇さんの手が、私の腕をぐいっと引っ張った。
義「……まだ早朝だ、もう少し眠らせろ」
まだ起きたばかりで、寝ぼけているのかな?
ぼけーっとした力の入らぬ瞳をした義勇さんは、なんだか色っぽい。
…腕、掴まれたままだし。
眠るしかないな、と私は義勇さんの横でそのまま目を閉じることにした。
なんだか、昨日はすごくぐっすり眠れた気がする。
今まで安眠できなかった分…
朝まで一度も起きずに眠れる、ということが幸せだ。
そもそも、夜中は眠れなかったし…。
遊廓では、朝になってお客が帰ったあとやっと眠れるから…
夜に寝たのなんて何年ぶりだろう?
どれもこれも、義勇さんのおかげだな…。
そう思いながらウトウトしていた時。
コンコン、と玄関扉が叩かれた。
し「冨岡さん、Aさん。来ましたよ。」
…あれ?
胡蝶さんの声だ。
今日の朝来るって言ってたけど…
今何時…?
「ぎ、義勇さん…!胡蝶さん達が来ましたよ!」
ゆさゆさ、と揺らすけれど、義勇さんは起きる気配もなく。
てゆうか、お仕事も遅れちゃうんじゃ…!?
とにかく私だけでも起きよう、と体を起こそうとするけれど、
義勇さんが私を掴む手はがっちりとしていて、ビクともしない。
し「…冨岡さーん?寝てるんですか?」
もし一緒に寝ているところ見られたら恥ずかしすぎる…!
「義勇さん、起きてください…!!」
義「ん…」
私が必死で起こそうとするけど、義勇さんは微かに唸るだけ。
今日に限って全然起きない…!
…と、その時。
し「…入りますよ〜。」
ガラ、と玄関扉が開けられた。
「…あ、」
そこには、昨日会った胡蝶さんと、
ピンクと緑の髪を三つ編みした可愛らしい人。
し「……冨岡さん?」
やばい。
…胡蝶さん、怒ってる。
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さき - こちらの冨岡さんが理想の冨岡さんすぎて。何度も読んでます。続きが読みたいです…! (2021年2月1日 23時) (レス) id: 1a1bc3817e (このIDを非表示/違反報告)
冨岡義勇が大好きな人 - もう更新されないんですか?更新楽しみに待ってます。いままで見た鬼滅の刃の作品で1番です! (2020年5月2日 10時) (レス) id: eedc890ee9 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 鬼滅の作品で一番好きです。続き待っています。 (2020年4月27日 6時) (レス) id: 333fde5e7d (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - とても面白いです!!大変だと思いますが更新頑張ってください、楽しみにしています! (2020年2月2日 21時) (レス) id: 41deac151f (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - めっちゃ面白いです!!更新楽しみにしてます♪ (2020年1月17日 1時) (レス) id: 4dded7b614 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽ。 | 作成日時:2019年12月24日 23時