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「再契約、」
自分の作業室でぽつりと呟くが、もちろん返事はない。
韓国アイドルは7年契約がメジャー
少し早めに私達は契約について考えることになった
長年韓国を生活拠点にしているから当たり前だと思えるこの制度。
日本にいたらこんなの馴染みないだろうな、分かんないけど
活動内容や、拠点
これまでのコンセプトへの抵抗であったり金銭
ほんと、色々考えることが多くて頭が痛くなる
皆と集まって相談して、でもたどたどしい空気感が議題をスムーズには進ませてくれない
そりゃそうだよな。
ゴールが分からないのに突き進んでARMYと楽しんでるのに外野があまりにも煩いからストレスになっている
息苦しくなってまで私達は音楽をしたいのか？
苦い表情をしたメンバーは皆そう思ってるんだろう
もし、再契約をしなければ私達は結局のところ解散という手だってある
実際、年始めに解散しようかと話題が上がったことがあった。
だけど私は反対したんだ、他に道はあるはずだと疑わなかった。ただハイになってただけだった。
今の私は解散できればこの生きづらい状態から逃げれる。そう思ってしまっているのだから
目の前のメモへ視線を移す
そこには事務所の人と個々で話した時に出た案をメモしたことが書いていて、何度読んでも頭痛が増すばかり
「私は逃げれない、活動し続けて飽きられて捨てられる」
嬉しいことも苦しいこともある。
練習生時代から共にしてきたのど飴オッパは、この前のカムバでとうとう見当たらなくなった
あんなにもオンニは初恋だとニコニコしていた少女はすっかり大学生になり授賞式で見かけたときにはとある新人アイドルのチッドクになっていた
楽しい時間だって永遠じゃない
「メンバーは兵役時の事務所からのサポートだって慎重に考えなくちゃいけない」
「その間、私はソロ活動についてのことを練らなくちゃいけないのか」
7人がいる、帰ったらオッパ達がおかえりって笑ってくれるからソロ仕事だって頑張れた
グループの名前を売るためならやります！って
自分が食べていくためのソロ活動は俄然やる気が出ないな
近々母国へ仕事に行くのにこんな調子でいいのだろうかとため息が止まらなかった
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作者名：ring | 作成日時：2023年10月15日 1時
