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『…そんなタイミングよく降らないでしょ、この辺はまだだよ』
「降るかもしんないじゃん」
『ない、奇跡でも起きない限り』
「起こそう！奇跡！」
さっさとテキストを持って帰ればいいのに。
ブラインドを覗き込みながら楽しそうに、
謎のノリでゆらゆらふらふらと歩く。
それはよく知っている、作間くんの発作みたいな癖。
早く降って、今降って、って嬉しそうに笑う。
それはよく知っている、作間くんの笑顔。
雪来い、奇跡来い、って薄い唇を綺麗に開いて話す。
それはよく知っている、作間くんの唇。
…私に何度も好きだってささやいた唇。
私に何度もくちづけた唇。
風邪がうつるよ。って言ったのに、
雑に抱き寄せて気にもせずくちづけた唇。
私をとかすように、くちづけた唇。
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早く帰ってほしい。
お願いだから。
…私は黙り込んだ。
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「…」
暫くの沈黙に振り返った作間くんは私を一瞥すると、気まずそうに自分のロッカーに行く。
テキストを手に取ってバッグに詰めて、再び背負うと綺麗な手でポケットの中を探って。
「…出して」と、私の前に立ちふさがった。
『え？』
「手、出して」
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冷麦(プロフ) - た ぴ お かさん» たぴおかさん、ありがとうございます！て、照れます…！自分で書いたくせに勝手に自分でせつなくなっていた笑ので、コメントいただけて嬉しいです！登録数へのおめでとう、も嬉しいです！本当にありがとうございます！ (2019年11月10日 21時) (
レス) id: 5b6161b271 (このIDを非表示/違反報告)
た ぴ お か(プロフ) - 300人、おめでとうございます。楽しく読ませてもらいました＾＾ 本当に綺麗な文章で切なさと心地よさを感じれるお話で、読み終わったあとなんだか心が洗われた気分です。これからも頑張ってください、応援してます (2019年11月10日 19時) (レス) id: 1e0918dde4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷麦
| 作成日時：2019年11月9日 11時
