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そこから1歩踏み出すと力が入らなくって、前に倒れる。
やばいじゃん。
ここだとみんながいるところまでまだ距離がある。
ていうか立たなきゃ。
潜入して帰れなかったら意味ないじゃん？
でもどれだけ力を入れようとしてもぴくりとも動かなくて。
あれ、おかしいな。
動かないじゃん。
ポロポロと涙が溢れてきて、なのにやっぱり体は動かなくて。
やだ。
やだ。
その時1台の車が目の前にきた。
助手席のドアが開いて、知ってる人が出てきた。
fk「ラウール！」
「…っ………ん」
ふっかさん、そう言いたいのに、口が開かない。
声が出ない。
それでも涙だけ溢れて。
それを見たふっかさんは俺の頭を撫でて泣きながら笑った。
fk「…お前、馬鹿じゃん。なんで怪我してんの？…早く帰ろっか」
「……」
頷くこともできなかったけど、伝わったのかな、ふっかさんは俺を担いで後部座席に乗せてくれた。
そこにはめめと康二くん、3列目には舘さんと翔太くんと佐久間くんもいて。
みんなまだ怪我してるはずなのに来てくれたんだって、嬉しくてまた泣けてきちゃう。
kj「ラウールっ！」
sk「大丈夫！？」
dt「…よく頑張ったね」
その上、俺の欲しい言葉をかけてくれて。
めめは静かに笑いながら涙を拭ってくれた。
康二くんとめめの間に座って、佐久間くんが後ろから肩を支えて覗き込んでくる。
それからめめはガーゼなんかを取り出して応急処置をしてくれた。
いつもお馬鹿なのになんで知ってるのかなって思ったら、佐久間くんが組織時代の知識だよって教えてくれた。
それにめめは「何か役に立つこと多くて憎みきれない過去だわ…」なんて苦笑いを浮かべて。
…なんか、ほっとした。
いつもどおり過ぎて不安になるくらい。
その表情でなにか汲み取ったのか翔太くんは俺の顔を覗き込みながらぐりぐりと頭を撫でてくれた。
その手が優しくて、これで、いいんだよって言ってくれてるみたいで。
また、嬉しくなって。
止まらない俺の涙をみんなは笑って拭ってくれる。
車は十数分で止まった。
めめと康二くんに支えられて戻ったのは、あの場所。
俺が大好きな、1番落ち着く、阿部ちゃんも待っている、あの場所。
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かれん(プロフ) - るむぽさん» わー!?誤字報告感謝です!!すっごく助かります！訂正させていただきました！ (2020年8月26日 21時) (
レス) id: f582612e68 (このIDを非表示/違反報告)
るむぽ(プロフ) - 10ページ？の阿部ちゃんの漢字が「安倍」になってますよ^^ (2020年8月26日 20時) (レス) id: f787327a83 (このIDを非表示/違反報告)
かれん(プロフ) - みーちゃんさん» ありがとうございます！これからもお付き合いいただけると嬉しいです！ (2020年8月26日 17時) (レス) id: f582612e68 (このIDを非表示/違反報告)
みーちゃん - すごく面白いです！更新頑張ってください！応援してます (2020年8月26日 15時) (レス) id: 721259c029 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かれん | 作成日時：2020年8月22日 9時
