36話 ページ36
貴女side
「いつぞやの様にお茶を飲みながら話すのもいいけど、君の目的はそうじゃないだろう？」
「ハリーに何処まで見せたの？」
「僕がハグリッドを捕まえた日の記憶だよ。」
「じゃあハグリッドが部屋を開けたと思ってる訳だ。なら当分私は動かなくて良さそうね。」
「動く？君が？…ダンブルドアか。」
「そうよ。アルバスにハリーを守れって言われてるの。動かない訳にはいかないでしょ？」
納得しているが不満そうに頷くリドル。
こうしていると彼が後の闇の帝王になると誰が予想できよう。
「何を1人でニヤニヤしてるんだ？」
「今も昔も私には優しいんだな、と思って。
紅茶まで入れてくれるじゃない。」
「君は特別だから。当たり前だろ？」
「特別は君でしょ？深淵を見つめ、独りで立っている君こそ特別だわ。」
「独りじゃないよ、君もいる。
君も深淵を見つめたからこそここにいるんだ。」
そうかしら、と呟くと、そうだよ、と笑う。
紅茶をグイと飲み干すと笑みを残して視界が回る。
ハリーに日記を返し、溜息をついた。
「私は特別じゃない。」
イースター休暇が終わり、クィディッチの試合当日。
「今度は殺す…引き裂いて…八つ裂きにして…」
嫌な声が久しぶりに聞こえた。
どうやら日記が持ち主の元に帰ってきたらしい。
次の犠牲者が出るのもそう遠くないと思っているとミネルバが走って来た。
「ああ、A！緊急事態です！また、また被害者が！」
クィディッチの試合は中止になり、浮かれた雰囲気は一気に沈み、疑心暗鬼に駆られている。
そんな中、魔法大臣がやって来てハグリッドをアズカバンに送り、アルバスを辞めさせたため、恐怖感がこれまでになく広がった。
私はその間、襲われた生徒のお見舞いに行っていた。
図書室の近くで発見されたハーマイオニー。
もしかしたら何か掴んだかもしれない。
ハーマイオニーをよく見ていると、何やら紙を握っているのが分かった。
腕を動かして何とか文字を読み取ろうとする。
”バジリスク”
私にはその単語しか見えなかったが、彼女が真相に辿り着いた事を表す十分な証拠だった。
「元気出して。貴女のせいじゃないわ。」
気付けば私は女子トイレにいて、溢れる涙をマートルに拭われていた。
何も知らないマートルは私の涙を拭い続けた。
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夜彩(プロフ) - 皆様、大変長らくお待たせいたしました！更新再開です！長い間待って頂いてありがとうございます。これからも創作に励んでいきますので、どうぞこれからも宜しくお願い致します。 (2018年11月4日 22時) (
レス) id: 3659269758 (このIDを非表示/違反報告)
夜彩(プロフ) - お久しぶりです、作者の夜彩です。実は今、編集するページが開けなくなっています。なので次の更新まで少々時間がかかると思いますので何卒宜しくお願い致します。 (2018年10月8日 20時) (レス) id: 3659269758 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜彩 | 作成日時：2018年9月8日 22時
