第9話 ページ9
ナルシッサside
「貴方はきっと知っていると思っていましたわ！あの方は貴方のことをとてもご信頼で…」
「お前が計画を知っている？」
「いかにも。しかしナルシッサ、我輩にどう助けて欲しいのかな？闇の帝王のお気持ちが変わるよう我輩が説得できると思っているなら、気の毒だが望みなない」
「私の息子…たった一人の息子…」
「ドラコは誇りに思うべきだ。闇の帝王はあの子に大きな名誉をお与えになった。それに、あの子は任務に尻込みしていない。自分も力を証明するチャンスを喜び、期待に心を踊らせて、」
「それはあの子が十六歳で、何が待ち受けているのかを知らないからだわ！セブルス、どうしてなの？どうして私の息子が？危険すぎるわ！これはルシウスが間違いをおかした事への復讐なんだわ！」
セブルスは何も言わず、涙が見苦しいものであるかのように私の泣き顔から目を背けていた。
しかし聞こえないふりは出来なかった。
「ドラコが成功すれば…他の誰よりも高い栄誉を得るだろう」
「でも、あの子は成功しないわ！あの子にどうして出来ましょう？闇の帝王ご自身でさえ…まだ誰も成功したことがないのですし…
セブルスお願い…貴方は初めから、そして今でもドラコの好きな先生だわ…ルシウスの昔からの友人で…闇の帝王のお気に入りで、相談役として一番信用されているし…
お願いです。あの方にお話しして、説得して？A様にお言葉添えも貰えるのならあの方もきっと、」
「闇の帝王は説得される方ではない。それに我輩は説得しようとするほど愚かではない。
我輩としては、闇の帝王がルシウスにご立腹ではないなどと取り繕うことは出来ない。
ルシウスは指揮を執るはずだった。自分自身が捕まってしまったばかりか、他に何人も捕まった。おまけに予言を取り戻すことにも失敗した。
さよう、闇の帝王はお怒りだ。非常にお怒りだ。
それにA様も今まで幾度となくルシウスを庇ってやっている。これ以上は不可能だ」
「それじゃ思った通りだわ。あの方は見せしめの為にドラコを選んだのよ！あの子を成功されるおつもりではなく、途中で殺されることがお望みなのよ！」
私は立ち上がってセブルスの胸元に泣きついた。
「貴方ならできるわ。ドラコの代わりに。貴方は成功するわ。きっと成功する。そうすればあの方は貴方に他の誰よりも高い報奨を…」
「あの方は最後には我輩にやらせるおつもりだ。そう思う」
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真昼 - 最高でした！！一気読みしてしまいました！サラザールが好きなので、とても嬉しかったです！！ (8月27日 7時) (
レス) @page22 id: cd0b763249 (このIDを非表示/違反報告)
箱 - 素敵な作品ありがとうございます (8月10日 11時) (レス) id: 4edc0c80af (このIDを非表示/違反報告)
夜彩(プロフ) - ありがとうございます！これからもゆっくり更新していくので、どうか最後までお付き合いください！ (2023年3月23日 10時) (レス) id: bd39633a4b (このIDを非表示/違反報告)
イジー - 続編！おめでとうございます！全ての話が面白いです、これからも頑張って下さい！ (2023年3月23日 10時) (レス) @page2 id: c288b38476 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜彩 | 作成日時：2023年3月22日 16時
