第3話 ページ3
ナルシッサside
「そうしたければ自分でお話しできる！」
「勿論だとも。しかし、その前に飲み物を持ってくるんだ。下僕妖精が造ったワインで結構」
ワームテールは何か言い返したそうに暫くぐずぐずしていたが、やがて踵を返しもう一つ別の隠し扉に入っていった。
ワームテールが持ってきたワインを三人で掲げ、闇の帝王に乾杯する。
聞き耳を立てるワームテールを追い払い、今度こそセブルスに私の願いを話そうとするも、ベラがまた邪魔をした。
「ナルシッサ、ベラトリックスが言いたくてうずうずしていることを聞いた方がよろしいようですな。さすれば何度もこちらの話を中断される煩わしさもないだろう。
さあ、ベラトリックス続けたまえ。我輩を信用しないというのは如何なる理由かね？」
「理由は山ほどある！
闇の帝王が倒れたとき、お前は何処にいた？
帝王が消え去ったときどうして一度も探そうとしなかった？
ダンブルドアの懐で暮らしていたこの歳月、お前は一体何をしていた？
闇の帝王が賢者の石を手に入れようとしたとき、お前はどうして邪魔をした？
闇の帝王が蘇ったときお前は何故すぐに戻らなかった？
数週間前、闇の帝王の為に予言を取り戻そうと我々が戦っていたときお前は何処にいた？
ハリー・ポッターは何故まだ生きているのだ？五年間もお前の手中にあったというのに
それに、何故あの女を闇の帝王の元に届けなかった？闇の帝王はそれを切望しているのに！」
ベラは言葉を切った。
胸を激しく波打たせ、頬に血が上っている。
その言葉のどれもが闇の帝王の一番忠実な下僕に相応しい剣幕だったが、最後の一文だけは、実に苦々しく吐き出された。
「ラミアーを”あの女”呼ばわりとは、見上げた忠誠心ですなあ」
「私が仕えているのは闇の帝王唯一人だ。あの女ではない。あんな腹の中で何を考えているか分からない女など、側に置くべきでは無い」
「ラミアーがどれほど闇の帝王にとって重要かわかっての発言ですかな？それとも唯の嫉妬心か？」
ベラの頬が怒りで青くなった。
黙り込んだベラにセブルスは笑みを浮かべ話し出した。
「我輩の言葉を、陰口を叩いて我輩が闇の帝王を裏切っているなどと、でっち上げ話をする連中に持ち帰るがよい。
答える前に、逆に質問するとしよう。
君の質問のどれ一つをとってみても、闇の帝王が我輩に質問しなかったものがあると思うかね？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 143人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
真昼 - 最高でした！！一気読みしてしまいました！サラザールが好きなので、とても嬉しかったです！！ (8月27日 7時) (
レス) @page22 id: cd0b763249 (このIDを非表示/違反報告)
箱 - 素敵な作品ありがとうございます (8月10日 11時) (レス) id: 4edc0c80af (このIDを非表示/違反報告)
夜彩(プロフ) - ありがとうございます！これからもゆっくり更新していくので、どうか最後までお付き合いください！ (2023年3月23日 10時) (レス) id: bd39633a4b (このIDを非表示/違反報告)
イジー - 続編！おめでとうございます！全ての話が面白いです、これからも頑張って下さい！ (2023年3月23日 10時) (レス) @page2 id: c288b38476 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夜彩 | 作成日時：2023年3月22日 16時
