第97話 ページ47
ルーピンside
「ハリーを追いかけるな、だって？」
「だってそうでしょう？貴方にはハリーを追いかけるよりも、優先すべきことがある」
その人物はそう言って、私のそばにいるネビルを顎で指し示た。
子供達の保護を優先すべきだ、という事らしい。
「それはお前を倒してからでも遅くない。それに、いつまでそうやって余裕たっぷりに話していられるかな？君が捕まるのも時間の問題だ」
「それもそうですね。私はルシウス・マルフォイのように捕まってもいい駒ではないので」
「どういう意味だ！」
私が叫んだと同時に小さな爆発音がなり、視界がぶれた。
違和感を感じた足元を見ると、何か粘性のあるもの、トリモチのようなものに足をとられていた。
ローブの人物はくすりと笑うと、次の瞬間姿くらましした。
この悪戯のようなトラップから抜け出すのは少し時間がかかりそうだ。
幸い、腕は自由なので呪文が飛んできても何とか防げるだろう。
「やられたな」
───
ベラトリックスside
やってやった、やってやった、やってやった！
あのシリウス・ブラックを！
ブラック家の最後の一人の癖にグリフィンドールなんかとつるんで腑抜けちまったシリウス・ブラックを！
最高に気分がいい！
…が、ダンブルドアが来るなんて想定外だ。
あの白薔薇の奴が呼んだのか？
なんにせよ、長居はまずい。
逃げる私の後ろから足音が響いてくる。
ハリー・ポッターだ。
あの小僧が予言を持っているはず。
予言を手に入れて、小僧も捕まえることが出来たなら、あの御方はどんなに私を褒めてくださるだろう！
今度こそ、私が一番の下僕だと御理解下さるだろう！
あんな…長年我が君を誑かして、何食わぬ顔であの城に住み続ける女と違って！
脳みそが入っていた水槽を浮かし、ポッターの妨害をする。
そこら辺に這いつくばっている生徒共はどうでもいい。
ポッター坊やが手に入ればそれで。
エレベーターに飛び乗り、アトリウムへ。
電話ボックス・エレベーターに辿り着くかというその瞬間、私目掛けて呪文が飛んできた。
”魔法界の同胞の泉”の陰に隠れてそれをかわす。
「出てこい、出てこい、ハリーちゃん！
どうして私を追ってきたんだい？私の可愛い従弟の敵を討に来たんじゃないのかい？」
「そうだ！」
「彼奴を愛してたのかい？ポッター赤ちゃん？」
突然この身を痛みが襲った。
磔の呪文だろう。
しかし、十分じゃない。そんな怒りじゃまだ足りない！
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夜彩(プロフ) - atheneさん» ご指摘ありがとうございます。私自身もおかしいなとは感じていたので…また何か誤字、脱字等ございましたらお気軽にお知らせ下さい (2022年7月27日 13時) (
レス) id: bd39633a4b (このIDを非表示/違反報告)
athene(プロフ) - クィレル先生は「クウィレル」ではなく「クィレル」です。とても面白いので、いつも楽しみにしています！二人の関係の切なさがなんともいえません！ (2022年6月13日 0時) (レス) @page26 id: e8c4b441c6 (このIDを非表示/違反報告)
理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！ (2022年3月30日 2時) (レス) id: d1bb6ccd48 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - お久しぶりです泣 楽しみに待ってました泣 (2021年12月23日 22時) (レス) @page12 id: b1e8907435 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜彩 | 作成日時：2021年8月4日 1時
