第86話 ページ36
ハリーside
「お願いです。私達を襲わないで下さい。私達はあの女の人のような考え方はしません。魔法省の役人じゃありません！ここに来たのは、ただ、あの人を皆さんに追い払って欲しいと思ったからです」
「ロナン、わかっただろう？こいつらはもう、ヒト類の持つ傲慢さを持っているのだ。
つまり、人間の女の子よ、お前達の代わりに、我々が手を汚すというわけだな？忠実な猟犬のようにお前達の敵を追うというわけか？」
「違います！私はただ、皆さんが助けてくれるんじゃないかと、」
「我々はヒトを助けたりしない！我々は孤高の種族だ。そのことを誇りにしている。お前達がここを立ち去った後、お前達の企てを我々が実行したなどと吹聴する事を許しはしない！」
「僕達、そんな事を言うつもりはありません！僕達の望む事を実行したのじゃないことはわかっています」
しかし、誰も僕に耳を貸さなかった。
アンブリッジの所へ連れていくべきだという声があがる。
ハーマイオニーは今度こそ本物の涙を頬に伝わらせながら叫んだ。
「貴方達は罪の無いものは傷つけないって言ってたのに！貴方達を傷つけることは何もしてないわ。杖も使わないし、脅しもしなかった。
私達は学校に帰りたいだけなんです。お願いです。帰して」
「我々全員が裏切り者のフィレンツェと同じではないのだ、人間の女の子！
我々のことを綺麗な喋る馬とでも思っていたんじゃないかね？
我々は昔から存在する種族だ。魔法族の侵略も侮辱も許しはしない。お前達の法律は認めないし、お前達が我々より優秀だとも認めない。我々は…」
我々がどうなのか、僕達には聞こえなかった。
その時、開けた平地の端でバキバキという大音響が聞こえてきたのだ。
あまりの物音に、全員が振り返った。
僕を捕まえていたケンタウルスの両手がさっと弓と矢立に伸び、僕はまた地上に落とされた。
ハーマイオニーも落ちた。
僕が急いでハーマイオニーのそばに行った時、二本の太い木の幹が不気味に左右に押し開かれ、その間から巨人グロウプの奇怪な姿が現れた。
「ハガー！」
「ここを立ち去れ、巨人よ！我らにとってお前は歓迎されざる者だ！」
ちぎれたロープが両方の踵から垂れ下がり、口を大きく開けながら、何かを探している。
「ハリー！ハグリッドって言いたいんだと思うわ！」
「ハーミー」
「まあ、憶えてたんだわ！」
「ハーミー！ハガー、どこ？」
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夜彩(プロフ) - atheneさん» ご指摘ありがとうございます。私自身もおかしいなとは感じていたので…また何か誤字、脱字等ございましたらお気軽にお知らせ下さい (2022年7月27日 13時) (
レス) id: bd39633a4b (このIDを非表示/違反報告)
athene(プロフ) - クィレル先生は「クウィレル」ではなく「クィレル」です。とても面白いので、いつも楽しみにしています！二人の関係の切なさがなんともいえません！ (2022年6月13日 0時) (レス) @page26 id: e8c4b441c6 (このIDを非表示/違反報告)
理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！ (2022年3月30日 2時) (レス) id: d1bb6ccd48 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - お久しぶりです泣 楽しみに待ってました泣 (2021年12月23日 22時) (レス) @page12 id: b1e8907435 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜彩 | 作成日時：2021年8月4日 1時
