第61話 ページ11
ハリーside
「二人が時々少し良い気になったとしても」
「俺達が時々傲慢でいやなガキだったとしてもと言いたいんだろう？」
ルーピンがニヤッとした。
僕が父さんの癖について話すと、二人とも懐かしそうにした。
「それに、父さんは湖のそばにいた女の子達に自分の方を見てほしいみたいに、しょっちゅうチラチラ見ていた！」
「ああ、まあ、リリーがそばにいると、ジェームズはいつも馬鹿をやったな」
「母さんはどうして父さんと結婚したの？父さんのことを大嫌いだったくせに！」
「七年生の時にジェームズとデートし始めたよ」
「ジェームズの高慢ちきが少し治って、面白半分に呪いをかけたりしなくなってからだ」
「スネイプにも？」
「そりゃあ、スネイプは特別だった。スネイプは隙あらばジェームズに呪いをかけようとしたんだ。
ジェームズだって、大人しくやられっぱなしという訳にはいかないだろう？」
「母さんはそれで良かったの？」
「正直言って、リリーはそのことはあまり知らなかった。そりゃあ、ジェームズがリリーの目の前で呪いをかけたりはしないだろう？」
「いいか、君の父さんは私の無二の親友だったし、良い奴だった。十五歳のときには、大抵皆バカをやるものだ。ジェームズはそこを抜け出した」
「わかったよ。ただ、僕、スネイプを可哀想に思うなんて、考えてもみなかったから」
「そう言えば、全部見られたスネイプの反応はどうだったのかね？」
「僕にもう二度と閉心術を教えないって言ってた」
「あいつが、なんだと？向こうへ行って、スネイプと話す！」
「誰かがスネイプに言うとしたら私か、Aしかいない！
しかしハリー、まず君がスネイプの所に行って、どんなことがあっても訓練をやめてはいけないと言うんだ。
君が閉心術を習うことは、何よりも大切なことなんだ。分かるか？何よりもだ！」
「わかったよ。スネイプに何か言ってみるよ…」
僕は黙り込んだ。
遠くに足音を聞いたのだ。
しかし、足音が僕の方からすると分かるとすぐに暖炉から首を引っ込めた。
「急げ、急げ！ああ、先生は鍵もかけずに」
透明マントに飛びつき、頭から被った途端に、フィルチが部屋に飛び込んできた。
有頂天になって、譫言のように一人で何かを言いながら部屋を横切り、アンブリッジの机の引き出しを開け、中の書類を虱潰しに探し始めた。
「鞭打ち許可証…鞭打ち許可証…もう何年も前から彼奴らはそうされるべきだった…」
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夜彩(プロフ) - atheneさん» ご指摘ありがとうございます。私自身もおかしいなとは感じていたので…また何か誤字、脱字等ございましたらお気軽にお知らせ下さい (2022年7月27日 13時) (
レス) id: bd39633a4b (このIDを非表示/違反報告)
athene(プロフ) - クィレル先生は「クウィレル」ではなく「クィレル」です。とても面白いので、いつも楽しみにしています！二人の関係の切なさがなんともいえません！ (2022年6月13日 0時) (レス) @page26 id: e8c4b441c6 (このIDを非表示/違反報告)
理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！ (2022年3月30日 2時) (レス) id: d1bb6ccd48 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - お久しぶりです泣 楽しみに待ってました泣 (2021年12月23日 22時) (レス) @page12 id: b1e8907435 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜彩 | 作成日時：2021年8月4日 1時
