進展 ページ34
Side:エーミール
「ええと…本当は職員室に行きたいところなのですが、生憎場所が…」
エーミールのすぐそこで、猿山が「それなら」と声を上げる。
「場所は俺が案内するよ」
「そういや、アンタここの元教師やったな」
「多分年月は結構経ってるだろうから多少構造変わってるかもだけど…」
チーノの言葉に猿山は苦笑いを浮かべるが、例えそうだとしてもこの広い小学校を手当り次第に調べるよりもよっぽどマシだ。「是非お願いします」とエーミールは軽く会釈する。
「それじゃ、早速行こうか」
そう言ってフヨフヨと移動する猿山の後に3人はついて行った。
＊＊＊
「…うん、ここだね。いやー移動してなくてよかったよ」
猿山がない胸を撫で下ろすように息を吐く。
猿山が立ち止まったその部屋は、まさに3人が探し求めていた場所であった。…ただ、
「ここって…一階？」
「…しかも、昇降口のすぐ近くですね」
ショッピの言葉にげんなりとした表情のエーミールが続く。2人のじっとりとした視線を感じたのか、チーノは居心地の悪そうに「あの…その…」と口籠っている。
「…灯台下暗しってな☆」
「…チーノ」
「ハイ」
静かに青筋を立てながら、ショッピが真っ青を通り越して真っ白な顔のチーノの正面に立つ。
「帰ったら高級焼肉な」
「えっと…お支払いの方は…？」
「俺らが払うんか？」
「僕が払わせて頂きますッ！！」
今にも土下座しかねない勢いでチーノが頭を下げる。若手の探偵の収入なんて安定には程遠いのに…と、エーミールは自分もご馳走して貰うことを棚に上げて心の中でチーノに十字を切った。
「…ショッピ君って怒ると怖いんだね」
気持ち通常よりも青い顔をした猿山がふよふよとエーミールに耳打ちする。
「ええ、そりゃあとても…」
「俺の生徒にもオカンみたいな説教する奴がいたけど、ここまでではなかったよ…」
猿山の言葉にエーミールは苦笑いを浮かべる。なにはともあれ、そろそろ探索を再開したい。4時というタイムリミットがある以上、時間は有限なのだ。
まずはチーノを助けてやらねばと、エーミールは2人のもとへ歩み寄った。
続く
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楼(プロフ) - ただの黒砂糖さん» おめでとうございます!! (2020年7月18日 23時) (
レス) id: c0af763869 (このIDを非表示/違反報告)
ただの黒砂糖 - 10000hit………え？？うせやろ？？？ (2020年7月18日 23時) (レス) id: 93e33a038d (このIDを非表示/違反報告)
ただの黒砂糖 - 楼さん» ちょっとヒント与えすぎたかなHA☆HA☆HA……コメントありがとうございます(賢者タイム) (2020年7月18日 23時) (レス) id: 93e33a038d (このIDを非表示/違反報告)
楼(プロフ) - sn君よ…君が鬼なったこともお兄ちゃんが誰なのかも丸わかりだ (2020年7月18日 20時) (レス) id: c0af763869 (このIDを非表示/違反報告)
ただの黒砂糖 - 114514さん» 読まれていた…だと……！？あ、コメントありがとうございます。 (2020年7月3日 18時) (レス) id: 93e33a038d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ただの黒砂糖 | 作成日時：2020年4月19日 13時
