質問 ページ26
Side.ショッピ
ガラッ
「せんせー」
スライド式の扉を開ける音と幼い声が教室と廊下に響き渡る。
かれこれもう5分と言ったところだろうか。
死神の姿はまだ見つからない。
零柁小は通常の小学校よりも広めに作られているものの、ここまで探して痕跡一つ見つからないとなると死神が居るかどうかすら怪しく感じ始めてしまう。
「そろそろ戻る？」
ショッピの隣を浮遊していた猿山が困った様子で戻ることを促す。
あの後、四人は二手に別れて捜索する事になった。
誰と誰が組むかを話し合った結果、チーノ&エーミール、ショッピ&猿山というチームに別れ、チーノ&エーミールチームは1階2階、ショッピ&猿山チームは3階4階を担当する形になった。
「……もう少し…もう少しだけ探しましょう」
感情を抑え込むようにしてショッピは教室へ入り込む。
四人程が集まれるような大きな机が規則正しく置かれ、奥には鳥獣戯画や生徒達の作品と思われるものが吊るされていた。どうやらここは美術室のようだ。
「そう言えばさ、ショッピ君らはどうしてここに居るの？」
ショッピの動きが止まった。
「さっきはあんな事あって聞けなかったしさ。…あっ、言いたく無いなら言わなくていいよ」
「……いえ、大丈夫です。猿山さんは話してくれたし、俺らだけってのも不公平ですしね。………さっきも言いましたが」
ゆっくりと、藤色の瞳が猿山を見据える。
「これから話すことは、普通ならば信じられないような事なんです。それでも、笑わずに聞いてくれますか？」
「うん。勿論」
そう言って猿山が笑う。
その相手を安心させるような笑顔を、ショッピは無意識にあの人と重ねていた。
＊＊＊＊＊
Side.？？
「へっくちっ」
某所、一人の男性が鼻をこすりながらテクテクと歩く。
「ん〜、9月ってこんな冷え込むっけ。…誰かに噂されてんのかなぁ……」
小さく独り言を言いながら、さっき外したばかりのフードを再び被り直す。
つい先日まで猛暑だったのに……寒いの苦手なんだけどなぁ。
手に提げたビニール袋の中で金属のものがカンカンと音を立てた。
ピロリンッ
ズボンのポケットからLINEの着信音が鳴る。
青年が黒いカバーが付いたスマホを取り出して親指でアプリを開く。「家族」と入力されたグループをタップすると、珍しく母親から送信されたものがあった。
それを見た瞬間、青年が目を見開く。
そしてとある場所に向かって走り出した。
零柁小学校。
彼の弟が通っている小学校に向かって。
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楼(プロフ) - ただの黒砂糖さん» おめでとうございます!! (2020年7月18日 23時) (
レス) id: c0af763869 (このIDを非表示/違反報告)
ただの黒砂糖 - 10000hit………え？？うせやろ？？？ (2020年7月18日 23時) (レス) id: 93e33a038d (このIDを非表示/違反報告)
ただの黒砂糖 - 楼さん» ちょっとヒント与えすぎたかなHA☆HA☆HA……コメントありがとうございます(賢者タイム) (2020年7月18日 23時) (レス) id: 93e33a038d (このIDを非表示/違反報告)
楼(プロフ) - sn君よ…君が鬼なったこともお兄ちゃんが誰なのかも丸わかりだ (2020年7月18日 20時) (レス) id: c0af763869 (このIDを非表示/違反報告)
ただの黒砂糖 - 114514さん» 読まれていた…だと……！？あ、コメントありがとうございます。 (2020年7月3日 18時) (レス) id: 93e33a038d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ただの黒砂糖 | 作成日時：2020年4月19日 13時
