相談 ページ3
皿の底が見え始める頃、再び睡魔の波が押し寄せて来るのを三人は感じていた。
ショッピとチーノはうとうとと頭を揺らし、エーミールに至っては机に顔を伏せて爆睡している。
「エミさん寝ちゃいましたね」
「せやな…おーいエミさーん」
「すやぁ……」
チーノがエーミールの肩を何度か揺らすが、返ってくるのは規則正しい寝息だけ。それを見たショッピは、起こす事を諦めたのかため息をついた。
「俺は酒抜けるまでバイク乗れないんで、しばらくここに居ます」
「まぁ、家主があれじゃあな……俺も仮眠してからお暇させてもらうわ。ショッピ君も少しは寝たらどうや。……最近あんまり寝てないんやろ？」
心を見透かすようなチーノは目がショッピを捉える。
「……大丈夫です。俺、夜型なので」
「そうは言っても、隈出来とるよ〜。うっすく」
ショッピが一瞬顔をしかめるが、逃げられないことを悟ったのか、しばらく目線を泳がせると再び言葉を発した。
「馬鹿みたいな話なんすけど……最近、よく悪夢を見るんです」
「悪夢？」
「はい。あるときは四肢を引き千切られたり、またあるときは目の前で誰かが死んだり……さっきも、ちょっと不快な夢を見ましてね」
「えっぐいなぁ……その悪夢のせいで夜中に起きてまうからあんま寝れない、てことか」
「はい、そんな感じです」
チーノの問いかけに答えた後、長い言葉を紡ぎ終えたショッピは乾いた唇をなめる。ほんのりと塩味がした。サラミだろうか。
「それと、その悪夢はどれくらい前から続いてん」
「そうですね…多分2ヶ月前くらいからですかね」
2ヶ月……体力的に強いショッピがやつれるのも無理はない。悪夢の件も相まって精神的にもかなり疲労を感じているだろう。
「…俺はオカルト系の事はよく分からんし、対して力になれへんけど……ショッピ君、無理したらあかんで」
投げかけた心配に、ショッピが初めて顔を上げる。疲労に満ちた顔に、小さく驚きが表れていた。
「……へぇ、嘘つきで意地汚いチーノさんにも人の心があったんですね」
「何言ってんねん、俺は昔から純粋でピュアで人畜無害な人間やで」
「よく言うわ……でも、相談したら楽になったわ」
「それは良かった、じゃ、相談料」
「ほんまそういうとこやで」
「ははっ、冗談冗談。じゃ、俺寝るわ。おやすみー」
「…俺も寝るか」
そんなチーノの冗談を聞き流しながら、ショッピは体をソファに沈めた。
これから最悪の悪夢を見るなんて知らずに＿＿
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楼(プロフ) - ただの黒砂糖さん» おめでとうございます!! (2020年7月18日 23時) (
レス) id: c0af763869 (このIDを非表示/違反報告)
ただの黒砂糖 - 10000hit………え？？うせやろ？？？ (2020年7月18日 23時) (レス) id: 93e33a038d (このIDを非表示/違反報告)
ただの黒砂糖 - 楼さん» ちょっとヒント与えすぎたかなHA☆HA☆HA……コメントありがとうございます(賢者タイム) (2020年7月18日 23時) (レス) id: 93e33a038d (このIDを非表示/違反報告)
楼(プロフ) - sn君よ…君が鬼なったこともお兄ちゃんが誰なのかも丸わかりだ (2020年7月18日 20時) (レス) id: c0af763869 (このIDを非表示/違反報告)
ただの黒砂糖 - 114514さん» 読まれていた…だと……！？あ、コメントありがとうございます。 (2020年7月3日 18時) (レス) id: 93e33a038d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ただの黒砂糖 | 作成日時：2020年4月19日 13時
