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異変 ページ15

Side.ショッピ


「迷った」

「ダッッサ」

認めたくない現実を口にこぼしたチーノに、罵るショッピ。隣でひとり慌てふためくエーミール。お手本のようなフラグ回収である。

「さっき大丈夫や言うてたのはどこの誰ですかねぇ?チーノさん」

「……エミさん」

「いや言ったけど!言ったけど事の発端は貴方でしょ!!」

「黙秘を留保します」

「ずるい!」

小学生のように騒ぎ立てる二人から目を逸らし、窓から夜空を眺めていると、ふと、ショッピは小学生の頃の事を思い出す。

俺が小学生の頃は、子供らしいとはかけ離れた性格だった。無愛想で、生意気で、人間不信。信頼できる人間なんて限られていた。
勿論、今でもそれは変わらない。

まあ結局、人間性なんて皆変わらないのだ。

………そういえば、『あの人』が居なくなっなたのも小学生の頃だったな…。




「……あの……」

不意にエミさんに声をかけられ、ショッピはハッと現実に帰る。

「大丈夫ですか?なんかボーとしてましたけど……」

「大丈夫っす、ただの考え事なんで……」

「……そうですか。思い詰めたような顔をしていたので、少し気になって」

「そんな顔してたんですか……。あれ?チーノさんは?」

「チーノさんは近くの教室を調べに行きました。もしかしたら職員室の場所も分かるかも知れないって」

ショッピがいなくなった彼の姿を問うと、エーミールは背後の教室を指さして答えた。
そんな都合よく見つかる訳……。
そうショッピは口を開こうとする。が、

突然、彼に頭痛が走る。

「……ショッピ君?」

辛そうな表情を浮かべたショッピの顔を不安げにエーミールが覗き込む。

「……大丈夫です…何でもありません」

「本当に大丈夫ですか?しんどそうですけど…」

「いや、本当に……」

口ではそう言いながらも、痛みに耐えきれずショッピは壁にもたれかかりながらズルズルと落ちていく。

「ショッピ君!?」

突然倒れるショッピを、エーミールが冷や汗を浮かべながら支える。

「しっかりして下さい!!」

「どうしたんエミさ…っ!ショッピ君!!」

エーミールの声を聞いたチーノが、教室から不思議そうに顔を出す。が、顔が青くなったショッピを見た瞬間こちらへ駆け寄ってくる。

当のショッピはというと、二人の声が辛うじて聞こえる程に頭痛が激しくなっていた。

そろそろ走馬灯でも見えてくるのでは無いだろうか。

そんな事を思っているうちに、彼の意識はどんどん闇へと沈んでいった。

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(プロフ) - ただの黒砂糖さん» おめでとうございます!! (2020年7月18日 23時) (レス) id: c0af763869 (このIDを非表示/違反報告)
ただの黒砂糖 - 10000hit………え??うせやろ??? (2020年7月18日 23時) (レス) id: 93e33a038d (このIDを非表示/違反報告)
ただの黒砂糖 - 楼さん» ちょっとヒント与えすぎたかなHA☆HA☆HA……コメントありがとうございます(賢者タイム) (2020年7月18日 23時) (レス) id: 93e33a038d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - sn君よ…君が鬼なったこともお兄ちゃんが誰なのかも丸わかりだ (2020年7月18日 20時) (レス) id: c0af763869 (このIDを非表示/違反報告)
ただの黒砂糖 - 114514さん» 読まれていた…だと……!?あ、コメントありがとうございます。 (2020年7月3日 18時) (レス) id: 93e33a038d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ただの黒砂糖 | 作成日時:2020年4月19日 13時

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