東海オンエア短編。 (ページ4)

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｜ (てつや以外) ページ4

後日、Aside

ピンポーン、チャイムが鳴りインターホンを見るとてつやの彼女が立っている。

それにりょうが答えて鍵を開けた。

おじゃまします、とおずおずした様子で部屋に入った。

虫眼鏡
「久しぶりー、今日はどうしたの？」

りょう
「てつやがいない日に皆、集めたりしてー。」

『実は…相談がありまして。』

「てつやのことだろうと思うけど、
もしかして別れ話？」

『ち、違います！
そういうのでは無くて…その…』

Aちゃんからの話の内容は、てつやとうまく先に進めないといったものだった。

てつやにも聞いたことがあるが、Aに手を出せないと…お互いに引っ込み思案なのか。
このカップルは。

りょう
「アドバイスの参考として聞くんだけどさ
どこまで進んでるの？」

出たよ、りょうくんのドSな部分が…無意識じゃなくて完全にワザと。

悪いよねー

『う…、手は繋ぎました。』

「恋人繋ぎ…とか？」

はい、と小さな声でAが頷く。

ふーん、と言った感じでりょうくんが頷くと少し体を前に傾けAちゃんに視線を合わせる。その後は？と意地の悪い笑みを浮かべて訊ねる。

ゆめまる
「りょーー？
あんまりいじめちゃダメだよ。」

はーい、といつもの屈託のない笑顔をりょうは浮かべる。すると、小声でAが呟く。

ゆめまる
「ん？なに…？」

『キスは…まだ…。』

頬を染めて俯く。
まさか、Aちゃんが言うと思わなかったのでみんなが一瞬フリーズするがりょうくんは、へぇーとまたいつもの笑みを浮かべた。

「じゃあまだ、ここ触れられてないんだー。」

りょうが怪しく笑ってそっと長い指が彼女の唇をなぞる。

りょうさんの行動でフリーズしていると時間差で以前、てつやさんに同じようなことをされたのを思い出した。

触れているのはりょうさんなのに何だかてつやさんのことを思い出す。思わずぽぉっと顔が赤くなり見つめてしまう。

りょうはそんな様子のAを見て優しく微笑む。

「やだなー、そんな顔てつやに見せてるの？」

『え？』

欲しくなっちゃうじゃん、と呟くと彼女の手をゆっくりと持ち上げる。
すると、次は虫眼鏡から待ったを受ける。

「味見だけ…。」