|(としみつ) ページ26
何だかさっきより紳士的な感じがする…。
お姫様とか…?
車内での2人の様子はまた、周りをキョロキョロと終始警戒していた。
なぜだか自分もやっておいた方がいいのだろうか?と感じ2人の真似をするが笑われるだけだった。
オンエアハウスに戻ってくるととしみつとてつやは玄関からピシッと背筋を伸ばして
どうぞと招き入れる。
『お邪魔します…。』
いつも来ているけど二人の雰囲気が違うと変な感じがする。
てつや
「普段の邸とは違って貧相かもしれませんが、ぜひ楽しんで行ってください。」
先程、オンエアハウスに帰る前に某M字の黄色と赤の看板のジャンクフード店でドライブスルーをしてきた。
としみつ
「夕食はジャンクフードにしちゃいましょう、
きっと食べたことないでしょう?」
『最近は食べてないですけど…
食べた事はありますよ。』
えぇ!と2人があからさまに驚く。意外と庶民の味も頂くんですね…とてつやが言う。
としみつ
「まあまあ、日本と食べ比べてみてくださいよ。
どうぞー。」
と紙袋の中からゴソゴソ取り出したのはお肉と野菜がふんだんに使われたボリューミーなバーガーである。
Aが普段頼まないやつを敢えてチョイスしてみた。
『厚みが結構ありますね…美味しそうです。』
としみつ
「でしょー?美味しいんですよ、これが。」
てつやはお腹が空いてたのか怒り顔をしながらもう食べている。そして周りにてつや起こらないで、とテンプレな台詞を言われる。
ひとまずここのターンは俺に任せるらしい。
大きいバーガーをAが1口食べて美味しいおいしい、と言っているのを嬉しそうに見つめる。
1口ちっさ…可愛いかよ。
喜んでくれて良かったなー。
普段頼まないような厚みのあるバーガーだったので包み紙から具がこぼれ落ちそうになってしまう。
としみつ
「危ない…零れ落ちますよ?」
思わず落ちそうな部分を支える。彼女はありがと、と言って食べ進めるが2人で持っているからか安定せずに端からソースが零れてしまった。
零れたソースがAの指にかかる。
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作成日時:2021年2月22日 8時