|(てつ、とし) ページ25
『確かに少し疲れてしまいました。
お家で休んでいってもいいかしら。』
え、としみつから声が漏れるがてつやは喜んで、と笑顔をつくる。
てつや
「離れたりしたら大変ですので…
手を握っても?」
『え……あ…』
よろしいですね、とニコッと微笑み
優しく握り手を引く。
てつやくんの急な展開チェンジについていけなくてされるがまま引かれていく。
さっきよりVIP対応されている…
としくんは私たちの後ろに付いて歩き、2人は怪しいものが居ないか終始警戒していた。けれど、傍から見たら彼らの方が怪しいと思っていた。
車の前まで来ると、としみつが先にドアを開けてどうぞと座らせる。
そのままてつやがAの横に座ろうと乗り込もうとした。すると、お前は前だ、ととしみつから追い出され素早く閉められる。
てつやは文句を言いながらも前に座った。
ここの乗車者は運転席にいくと、としみつ、てつや、Aの4人で他のメンバーは別の車で行くことになった。
Aがシートベルトを引こうとすると、としみつが私がやります。と彼女に有無を言わせぬままシートベルトを引っ張る。
シートベルトを引っぱる時に少し二人の距離が縮まる。AはVIP対応に呆気に取られながらぼーっと彼のことを見ているとその視線に気づき彼女の方を向く。
「どうされました?」
『あ、いいえ…ぼーっとしてて』
「お疲れのようですね。
後でゆっくり一緒にやすみましょう。」
カチッとシートベルトをバックルにはめ込み彼女の頭を優しくなでる。
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作成日時:2021年2月22日 8時