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「 前に、しげとAちゃんが出かけてるん見た 」
「 なんや…… 」
「 どしたん? 」
「 …私の服知ってるん、エスパーやおもった 」
「 ふは (笑) やっぱおもろいわ 」
窓際の、少し陽の入る明るい席。
いつもより藤井くんの笑顔がきらきらしてみえる。
「 でも、おれは清楚系がすき 」
わ…、大毅の当たっとるやん。
「 ていうか、Aちゃんが清楚系の服着てるの見てみたい 」
きらきらした笑顔を見せる藤井くんのかっこよさに
思わず息を飲んだ。
「 に…似合わへんよ 」
「 ぜったい似合う 」
たのしみにしてるな〜、なんて笑う藤井くん。
正直、土曜日、心臓もつ気せえへん。
かっこよすぎるもん。
「 ……………かっこい 」
「 ん? 」
「 …な、何もない! 」
光の具合で、完全にフィルターかかってる。((
微笑む藤井くんも、いたずらっぽく笑う藤井くんも、
「ん?」って首を傾げる藤井くんも、ぜんぶかっこいい。
「 わ…わたしも、藤井くんの私服、たのしみ 」
「 ふふ、おれも気合い入れな 」
周りに何人かは人がいるのに、
まるで私と藤井くんしかいないみたいな。
それくらい藤井くんのかっこよさに
引き込まれてしまっている自分がいる。
ー
お昼ご飯を食べ終わって、藤井くんと教室に戻った。
「 …だ 」
「 どうしたん! (笑) 」
思いっきり、大毅の胸に突進した。
「 藤井くんかっこよすぎてむり… 」
「 ふは、なんやねんも〜 」
「 …息できひん 」
「 土曜日どうすんねん (笑) 」
「 もう大毅が女装して行ってや〜… 」
「 バレるに決まっとる (笑) 急にガタイよくなりすぎやろ 」
大毅は、悩む私の頭をぽんぽんしたり
髪をくしゃくしゃしてきたり、遊んどる。
「 A!どしたん! 」
そんな、私と大毅を見つけたのんちゃん。
のんちゃんまで私の髪をいじってくる。
望 「 A、髪の毛ほんまきれい 」
「 …んなことない 」
望 「 それにめっちゃええ匂いする 」
流 「 なになに?おれも混ぜてや〜 」
急に藤井くんの声が聞こえて、
大毅の制服の裾をぎゅっと握りしめた。
望 「 Aの髪、きれいやしめっちゃええ匂いやねん 」
藤井くんのゆびが、私の髪に通る感覚がして、
なんだか全身が強ばる。
流 「 …ん、おれこの匂いすきやわ 」
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ぴょん(プロフ) - え、もう、キュンキュン半端ないです。いきなり失礼しました笑 はじめまして!…読者です笑 読んでたらほんまに死んでまうんちゃうかなってぐらいですね笑(語彙力なくてすいません汗) これからも作者様のペースで更新頑張って下さい!応援してます♪ 長文失礼しました。 (2018年4月22日 9時) (レス) id: 8bd8888ba5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りらの x他2人 | 作成日時:2018年3月11日 17時