# . 番外編 ページ35
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■ side . 佐野万次郎
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「 シンイチロー、A来てんの?」
「 おう、」
『 ん、』って顎でクイッとする方を見れば、
すぅすぅと可愛すぎる寝息を立てて眠るA。
まるで、眠り姫みたい。
Aとは距離がグッと縮まって、
自由に俺の家に来るまでの関係になった。
もっと近くで見たくて、
Aと目線を合わせるようにしゃがみこむ。
うわー、襲いてぇー。
リビングのソファで眠るAの髪の毛に、
起こさないように優しく指に通す。
さらさらの髪の毛が俺の指にまとわりついてくる。
「 万次郎、こんな可愛い子どこで拾ってきたんだ?」
「 んー?んー、秘密……つかシンイチローこっちくんな 」
俺と同じようにしゃがみこんで、
優しい目でAを見つめるシンイチロー。
やめろ、見んな、俺のAだ、俺のモンだ。
「 おー独占欲剥き出しか?総長さんよ 」
「 うるさい、こいつも東卍も俺のモンだ 」
「 へえ?Aちゃんも?お前のモン?」
「 誰にも譲る気ねぇから 」
隣のシンイチローを睨みつけると、
『 なんだよ 』って笑いながら俺の頭をくしゃりと、
優しく撫でてゆっくりと立ち上がる。
「 …俺のだし、シンイチローあっち行け 」
「 言われなくてもそうするわ 」
キッチンへ向かうシンイチローは、
『 あ 』っと言って俺の方を振り向く。
「 逃すなよ〜〜滅多にいねぇからこんないい子 」
「 分かってるし余計なお世話 」
『 襲うなよ万次郎 』って、
にっ、って歯を見せて笑えば今度こそキッチンへ戻って行った。
つか、離す気ねぇし、逃がさねぇし。
つか、襲うなよ?は?無理だろ。
なんかイラついて少し乱暴に触れたのか、
眠っていたAが可愛い声を出して起きた。
「 まいき、…おはよ、…不機嫌なの 」
「 んー?別にぃ?…おはよ、A 」
目を擦りながら起き上がるA。
寝ぼけたまま、ぼーっと俺を見つめるA。
そして、ふにゃりと、笑ったA。
襲っていいってこと?
「 万次郎、寝起きはセコいからなあ 」
「 ……うっさい、シンイチロー 」
兄には筒抜けだった。
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真弥 - 夢主ちゃん口癖「ばか」になってそう笑笑 これからも投稿頑張って下さい! (2022年12月10日 14時) (レス) @page25 id: 5ace0f76be (このIDを非表示/違反報告)
こはね - あの、この作品と関係なくて申し訳ないんですが、「マイキーとシジュウハッテ」の続編とリクエスト編?のリンクを貼っていただけないでしょうか? (2022年1月30日 8時) (レス) id: 7f91654289 (このIDを非表示/違反報告)
夜空と暁(プロフ) - おーい、夢主ちゃん何カップ??wめっちゃ面白いです。更新頑張ってください!! (2021年8月25日 17時) (レス) id: 3b02c3cd6d (このIDを非表示/違反報告)
獅子丸(プロフ) - このお話読んでたら、私まで夢主ちゃんのお胸揉みたくなりますww更新頑張ってください!応援してます! (2021年8月21日 15時) (レス) id: f73ab42924 (このIDを非表示/違反報告)
こはね - イザナくんとの絡みも見たいッッ!ですッッ!! (2021年8月19日 23時) (レス) id: b4a9ddf842 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆた | 作成日時:2021年7月28日 14時