無敵のマイキーに好かれました。

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「 お前今日から俺のダチな 」






そう言いながら笑うマイキーは
わたしの手を取ると『 送ってくよ 』って、

自分のバイクの後ろをぽんぽんっと叩く。



きっと乗れってこと。






「 ひとりで帰れま、」

「 何言ってんの？夜ひとりは危ないでしょ 」






『 だから送ってくって言ってんの 』

そう付け足すと乱暴にわたしに
ヘルメットを被せるマイキー。


案の定、ぶかぶかで、
顎の紐がゆるゆるになってるのを見て、

『 ぶはっ、』って吹き出すケンチン。






「 乳でけぇくせして顔ちっちゃいんだなお前 」

「 褒めてんのそれ 」






褒められた気がしない。


ケンチンを睨むわたしと、
顎の紐を調整してくれるマイキー。






「 つかお前、名前は？」

「 ……月宮 A 」






慣れた手つきで調整しながらそう言うと、
『 A 』ってわたしの名前を呼んだ。






「 触っていい？触りたくて仕方ないんだよね 」

「 お前一旦黙れ 」






セクハラです。


そう思いながら今度はマイキーを睨みつけると、
そんなわたしと目が合った彼は余裕そうに笑って


付けてくれたヘルメットを外して
わたしとおでこに、こつん、っと

自分のおでこを触れ合わせた。






「 かわい、俺専用のにしたい 」






理解したくない言葉。

性 から始まって 理 で終わる3文字。



中学生が何言ってんだばか。






「 で、お前のそれに顔埋めたいんだけど、いつ？」

「 しね 」

「 はあー、口悪いのもたまんねぇな 」






それ、って言いながら指さすのはわたしの胸。

殴ってやろうかと右手を出せば、
『 つーかまえた♡ 』って案の定、簡単に捕まった。


無敵のマイキーに敵うはずないですもんね。






「 マイキーそれくらいにしろ 」

「 えーケンチンも思ってるくせにい 」

「 これ目の前にして抑えられっかよ 」






これ、って言いながら指すのはわたしの胸。

お前らまとめてぶん殴るぞ。






「 あー、こうっ、手の中、それでいっぱいにしたい 」

「 マイキーの手じゃこれはおさまんねぇよ 」

「 ……お前らほんっと嫌い 」









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