⚽9 御影玲王side ページ9
"変な女"
____隣の席の女の第一印象。
御影玲王、頭良し、運動神経よし、友人関係良好
「御影くん…す、好きです…!」
「悪ぃ…お前の事友達としてはすげぇ好きだけどさ____」
女からの人気もそこそこあると自負している。
ま、家柄目当ての女ばっかりだと思うけど。なんて思ってひねくれた日々を過ごしていた。
____隣の席、女か。
そう思って、明るく声をかけた。
隣の席のやつとは仲良くしとこう、みたいな考えで。
____御影くん!?よろしくね!と返ってくると当然思っていた。
なのに、程々にとか言われる始末で
俺が声掛けてんのに?とか色々思ったりもした。
けど、一周まわってコイツがおもしれぇと思った。
「…あの、窓を見るのは結構ですが、私の方ではなく他の方から見てください」
いや、お前のこと観察してるんだけど。なんて言えるわけもねぇし
この女はどうやったら俺に敬語を使わなくなるんだとか
そんな風に過ごしてたら、凪っていう今では俺の宝物に邪魔されるようになって
そんときのこいつが許せなかった。
俺に向ける目じゃなくて、優しい目をしてて
凪が触れると、耳赤くして
砕けた話し方で
コイツが凪に好意あるの丸わかりだったから。
____これ、欲しい
そう思った。AAが向けるこの感情が欲しくてたまらなくなった。
だから、傷つけているやつを俺は許せなくて
だって、どこからどう見ても嫌がらせされてるようにしか見えねぇし
蛇口逆に捻って頭から被るくらいの水が、大前提出るわけがねぇ。
ただ、俺がここで大声をあげればAが反感を買うことを分かっていた。
だから、黙って騙されたフリして、でも、俺か凪から離れんなって言ったんだ。
「Aー、お腹すいたー」
「お弁当あるでしょ?」
「んー、開けるのめんどくさい」
「…ほら、開けたよ?」
「…食べるのめんどくさーい。食べさせて??」
「誠士郎、そのくらい自分で…」
顔を近づける凪にまた耳を赤くするA。
それがやっぱり面白くなくて、凪誠士郎をAから離して
俺が凪に食べさせてやると、玲王じゃないって拗ねる凪。
そんなやり取りか楽しかったのか、体操着の裾で少し隠しながら笑うAを
守ってやりたいって思う。
「Aにもアーンしてやろうか?」
「…結構です」
俺の欲しいもんにちょっかいかけたヤツは俺が退学にしてやる。
そう本気で思いながら俺は、犯人探しを始めた。
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もむ(プロフ) - 咲夜(さくや)さん» 大分お返事遅くなり申し訳ございません……!咲夜さん、読んでいただきありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (11月10日 20時) (レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
咲夜(さくや)(プロフ) - 続き楽しみにしています。 (10月29日 18時) (レス) id: f2b60f62ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もむ | 作成日時:2023年10月11日 21時