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｢う…お腹痛い…｣
｢…大丈夫でしょ、玲王が怒ったじゃん｣
｢誠士郎は女の子を理解してません｣
私は、あの日助けて貰って無事に風邪もひかずに健康体なのだけど
学校にどうしても行きたくなかった。
アンタのせいでと絶対に言われると分かっているからだ。
しかも好きな男の子にあんな風にみんなの前で怒られて
普通なら逆上するに決まってる。
女の子の問題に男の子が介入するのは拗れると誰かが言っていたけど
本当にそんな気がしてならない。
助けてくれたことは勿論すごく感謝してもしきれないけれど。
｢…玲王だけじゃないよ、Aを守るの｣
｢え？｣
｢俺がいるじゃん。ってか、玲王より俺の方がAのこと、分かってるし｣
眠たそうな、何故か誠士郎の目から視線を外せなくて
なんて答えていいのか分からなくて
御影くんと何があるわけじゃないのに、そんな嫉妬みたいな
今まで、私が誰と過ごそうと関係無さそうにしてたくせに
どうして今、嫉妬のような言葉を私に言うの？
｢Aのこと、よく分かってるのは俺でしょ？｣
｢…私のことよく知ってるのは私のお母さん｣
｢ちぇー、それ、ズル回答｣
｢ずるくありません｣
誠士郎みたいに、ただの幼なじみだと思ってないんだから
私を期待させたらずるいよ＿＿＿＿
恐る恐る、下駄箱を開けると
靴がきちんとあった。
それだけでも凄く嬉しい。
最近はゴミ箱か、濡れてるか2択だったから。
教室に入っても机も綺麗で本当に、嫌がらせ終わってるかもしれないと安心していると
｢っす、靴ちゃんとあったかー？｣
｢あ、御影くん…うん、お陰様で…本当にありがとう…｣
御影くんが笑顔で近づいてきて
私が敬語をやめて御影くんと話しているのに違和感を覚えたのか
誠士郎が私と御影くんの間に立った。
｢誠士郎？｣
｢何やってんだ？凪｣
｢Aが普通に、楽に話す人間は俺だけでいいよ。玲王はダメ、なんか、やだ。前みたいに話してよ｣
｢なんか嫌だっていう訳わかんねぇ理由でこいつ縛り付けんなよ。お前のもんじゃねぇだろ｣
｢うるさい。玲王に言ってない｣
と、やけに拗ねてていつもの誠士郎じゃないと思った私は
誠士郎の額に手を当てる。
｢誠士郎、熱あるね｣
｢ない｣
｢あるよ、熱いもん｣
｢違う、Aが触ったから、ドキドキした｣
｢え？あ、何言ってんの…！保健室行くよ｣
道理で口数がいつもより多いと思った。
熱があるときの誠士郎は、昔からただ何となく浮かんだ言葉を今発しているだけだから。
他意はない、他意なんて絶対にない。
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もむ(プロフ) - 咲夜（さくや）さん» 大分お返事遅くなり申し訳ございません……！咲夜さん、読んでいただきありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (11月10日 20時) (
レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
咲夜（さくや）(プロフ) - 続き楽しみにしています。 (10月29日 18時) (レス) id: f2b60f62ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もむ | 作成日時：2023年10月11日 21時
