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｢A様、お湯加減如何でしょうか｣
｢えっ、あ、あの、大丈夫です…！｣
御影くんの家のヘリに乗るということは、御影くんの家に着くわけで。
何故か私はあれよあれよと、御影くんの家でお風呂に入るという訳の分からない状況になっていた。
誠士郎達も別のお風呂に行ったらしいけど…この家…お風呂何個あるの？とホテルなの？と突っ込んでしまいそうになったけれど
本物の侍女さんに執事に圧倒されてしまった。
｢…あったかい…｣
頭のてっぺんからつま先までずっと濡れていたからお湯が温かくて
探してくれた2人の気持ちが暖かくて
御影家のお風呂のお湯を私の涙で汚してはいけないと思いつつも
溢れてくるものを止めることは出来なくて
私は思う存分に泣かせてもらって、髪の毛洗いますよ！と言ってくれた侍女さんに流石に恥ずかしいので自分でします…！と断って
お風呂から出ると
私が用意された服を着るやいなや髪の毛のブローやら何やら全てしてくれて
これが御影コーポレーション…！とまた恐れおののいてしまった。
｢よっ、温まったか？｣
そう優しく笑って私に触れる御影くんに、心臓が反応してしまう。
いやいや、私が好きなのは誠士郎であって、御影くんじゃない
浮気なんかしてないと言い聞かせて
沢山迷惑を掛けてしまったことへの謝罪と至れり尽くせりのお礼を言った。
｢…ってか俺がちゃんと釘刺さなかったのが悪ぃんだから、謝んな｣
｢え、いえ、私が…ちゃんと気をつけて耐えてたら…｣
そう言うと、御影くんは急に不機嫌に顔を歪めると
私を壁まで追い詰めて逃げられないように手で逃げ道を塞がれてしまった。
美形の顔が近くて
今までなんてこと無かったはずなのに、1回1回ドクンと大きな音で心臓が跳ねて仕方がない。
｢…耐えんな、そんなこと。俺様の宝物ならすぐ俺を頼れ｣
そんなこと言われながら優しく抱きしめられたら
どうしていいのか、分からなくなる。
折角、泣き止んだのに
｢っ…あ…｣
｢泣くの遅せぇよ｣
勝手に溢れてくる涙を御影くんは嫌がることもせずに、私を優しくあやしてくれた。
＿＿＿＿涙が止まるまでずっと。
｢あ、えっと…ごめんなさい…｣
｢もう謝んなっての。それとそれ、止めろ｣
｢え？｣
｢敬語。凪には普通に話してんのにムカつく｣
｢あ、ふふっ…｣
｢何笑ってんだよ、俺割と本気でムカついてんだけど？｣
御影くんは意外と子供っぽくて可愛いのかもしれない。
｢あれ、誠士郎は…？｣
｢アイツならマッサージ中｣
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もむ(プロフ) - 咲夜（さくや）さん» 大分お返事遅くなり申し訳ございません……！咲夜さん、読んでいただきありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (11月10日 20時) (
レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
咲夜（さくや）(プロフ) - 続き楽しみにしています。 (10月29日 18時) (レス) id: f2b60f62ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もむ | 作成日時：2023年10月11日 21時
