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｢A…！ごめん…！｣
｢ううん、私が勝手にどこかに行ったから…ごめんね…｣
誠士郎も探してくれていたのか汗なのか雨なのか分からないくらいぐしゃぐしゃになってて
私は色んな人に迷惑をかけてしまったと落ち込んでいると
｢おい！お前らよく聞け！｣
御影くんの声が雨宿りをしているところ一帯に響いてみんなが御影くんに注目をした。
私も誠士郎も何が始まるのかよく分からなくて唖然として御影くんを見ると
御影くんはニコニコ笑いながら
｢俺の宝物に傷つけたヤツ、誰？｣
と、私に近づいて頭を引き寄せた。
｢ちょっと玲王、何してんの｣
｢んだ？お前も俺の宝物だし同じことしてやろうか？凪｣
｢げ。それはやだ。でもAに触られるのも嫌なんだけど｣
｢うっせ、見てろ｣
方々からいやぁ！！と悲鳴に近い声が聞こえてきたり
男子はいいぞ！もっとやれ！と野次を飛ばしてきたり、いたたまれなくなってその場を離れたいのに、足が痛くて逃げることも出来ないし
話してってお願いしても、無視するし
私には為す術なく黙って言うことを聞いているしか無かった。
｢しらばっくれんの？｣
そう言うと、私を呼び出した5人の名前をあげると
御影くんは酷く冷たい目で5人を見下して
｢俺を出し抜けると思うなよ。誰の宝物に手ぇ出してんだよ｣
｢ごめんなさ…｣
｢ごめんって言う相手間違ってんだろ｣
そう言って詰め寄った。
御影くんの手には学校での犯行の証拠写真があって、いつ撮ったの？と聞きたいくらい驚いて
もちろん私だけじゃなくてその子たちも驚いていて
もう逃げ場が無くなった5人の女子は、御影くんに嫌わないで、ごめんなさいと
泣きじゃくりながら謝っていて
｢だから、謝る相手、俺じゃねぇって｣
｢っ…Aさん、っ、…ごめんなさいっ…｣
｢…はい、大丈夫ですよ｣
許すことは難しくて、許しますとは言えなかった。
ここ数日の話であっても、怖かったから、凄く、傷ついたから
そして、心の広い人間じゃないから
｢今後、俺の宝物に手ぇ出したヤツは俺に喧嘩売ったってことで容赦しねぇから｣
そう言うと、御影くんは
私をふわっと抱っこしてしまう。
所謂…お姫様抱っこって言うやつで
｢先に帰ろうぜ凪｣
｢玲王、それ代わってあげる｣
｢誰が代わるかっての｣
そんな御影くんをかっこいいと思ってしまった私がいるみたいで
有り得ないほどに心臓が音を立てて高鳴った。
｢雨の中歩く気？｣
｢今ヘリ呼んだから歩かねぇよ｣
｢わぉ、流石玲王坊ちゃん｣
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もむ(プロフ) - 咲夜（さくや）さん» 大分お返事遅くなり申し訳ございません……！咲夜さん、読んでいただきありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (11月10日 20時) (
レス) id: 4f36815b2b (このIDを非表示/違反報告)
咲夜（さくや）(プロフ) - 続き楽しみにしています。 (10月29日 18時) (レス) id: f2b60f62ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もむ | 作成日時：2023年10月11日 21時
