大好きな人は。4

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うっすら目を開けると、


「起きた？」


と大好きな人の声。


「おはよ。」


「…おはよう、ございます。

って、何で？」


昨日、
泊まっていってと私に言った西島さん。
私はベッド、
西島さんはソファベッドに別々に寝たはず。


そもそも、
私がソファベッドで寝ると言っても、
病み上がりだからだめと聞いてくれず、
仕方なく西島さんのベッドを借りて寝た。


なのに、起きたら目の前にいて、
しかも体は抱きかかえられて、
密着してる。


西「るりが、あまりにかわいい顔で寝てるから、
つい…。」


「もう…、ここ、病院ですよ？」


西「…知ってる。」


そう言いながら、
ちゅっと、唇に触れてくる。


でも、
そんなふうにされることを
心の中では喜んでる私。



西「るり。」


「はい？」


西「るりちゃん。」


「はい。」


西「るりさん？」


「はい…。どうしたんですか？」



西「しばらく呼べないから、
たくさん呼んでおこうと思って。」



「じゃあ治ったら、


るりが好きだーっ！


って、海で叫んでください。」



西「いいよ、いくらでも！」


もうやめてくれって言うまで、
叫ぶよ？
なんて言う西島さんに、
1回でいいです…と、
赤くなる頬を隠すように
西島さんの胸に、顔を押し付ける私。


結局、大好きな人には
敵わない、
二人で顔を見合わせて笑う甘い朝。

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