【na･po･li】ナポリの始末屋たち (ページ6)

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「hacchi何作ってるの？」

私がホシに近付くその日、hacchiは朝から自室にこもっていた

「A用に試作中」

私に背中を向けたままそう言う

ずっと続けているのに
作戦が始まる直前は私はいつも心細くなる

そしてきまって誰かに話しかける

「試作？」

「うん、護身用に…って、わぁ、ずいぶん…わぉ…」

やっと振り向いたhacchiは私を見て語彙力が無くなったみたい

「やっと見てくれた」

「まさかそんな格好だとは、まさか」

「ホシのいるパーティーに入り込むから、浮かない格好にしてみたの」

「いや浮くでしょ逆に、綺麗すぎて」

控えめなパーティードレスに控えめのアップヘア
ちょっと濃いめのメイク
いつもの私からは想像つかないようなドレスアップ

「褒めすぎだよ」

「他の3人にも見せた？…shu3は怒りそうだけど」

そう言って少し開いた胸元に目線を落とす

「いつもこんなもんだよ」

「今日のAは綺麗すぎるから気を付けて。何かあったらこれ使って、身を守るんだよ」

そう言って小さなカプセルを1つ私の開いた胸の隙間に埋め
あと2つ、手に握らせた

「あとこれも」

hacchiお手製の、ネックレス型ナイフ
まさかこれが凶器になるとは思えないほど可愛いデザイン

自分でつけるのが苦手だと知ってか知らずか、hacchiはいつもネックレスをつけてくれる

「ありがとう」

私は守られている