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◇◆◇
『ありがとうございました！』
「お大事に」
病院の玄関前、ペコッと頭を下げた。
むいくんもお辞儀してる。
あ、大福の包みはむいくんの背中に。
何だかんだ持ってくれる優しさよ。
『む、むいくん速いです…』
「…普段の６割速度」
『これで！？』
３割くらいにしてくれ。
この半分もついていけるか分かんない。
「僕さ、今日も任務なんだけど」
『…激務ですね、先に行って下さい』
柱がそこまでブラックとは知らぬ。
付き合わせちゃった、ごめんね。
「君１人で帰れるの？迷わない？」
『う゛っっ』
この町までの道も曙光頼りだったのだ。
その相棒も任務報告で今不在。
つまり現在、私は迷う未来しかない。
「無理でしょ？」
『…はい』
まるで全部お見通しだ。
初対面からまだ数時間なんだけど。
「でもこの速度なら間に合わないね」
『ですよね』
「どうしよっか？」
『どうしましょう…？』
むいくんの意図が分からない。
私には到底考えられない事を考えてんだろうな、なんせ天才だからさ。
「君が走れないならさ、
僕が運ぶしかなくない？」
『そうです…ね？』
「だよね」
その瞬間、視界が反転。
いわゆる俵担ぎ状態だ。ひどい。
『待って、負傷者にこれは酷いです！』
「じゃあ何がいいの？」
うわっ、こいつ言わせる気だ。
こういう所がギャップ萌えなんだけど。
『ぉ……』
「聞こえないけど？」
体がずらされ、目前にむいくんの顔。
私の方が頭の位置が高いから、
必然的にむいくんは上目使いに。
顔が、顔が！顔がいいのズルい！！
足掻いても無駄。
彼の腕に捕まってビクともしない。
痛くないけどガッチリ固定されてる。
『おんぶか、抱っこ、がいい、です…』
「分かった」
彼の左腕に腰かけるようにしてたのが、
膝に右腕が回って左腕は背中の方へ移動した。
頭がむいくんの首もとに動く。
サラッと浅葱色の髪が私を覆った。
むいくんが少し俯いたんだ。
「これでいいの？」
ここでやっと状況が飲み込めた。
顔に熱が集中する。たぶん真っ赤だ。
『こ、これは頼んでないっ…！』
「あ、違った？僕忘れっぽいからさ」
『嘘つき！』
「ま、このままでいいよね。行くよ」
心臓が持たないから良くない。
だけど舌噛むから言えない。
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さつむいこん(プロフ) - 楪日織さん» もう26位まで落ちてるわ…、見たかったな。忙しいのにわざわざ報告ありがとう〜！ (2021年7月1日 21時) (
レス) id: dc07c220d6 (このIDを非表示/違反報告)
楪日織(プロフ) - 鬼滅タグランキング今１位だよすごい……！おめでとうさつむいこん！！ (2021年7月1日 20時) (レス) id: fd467e3021 (このIDを非表示/違反報告)
さつむいこん(プロフ) - ハイキュー！！さん» 私にとってはハイキュー!!さんが優しすぎて尊いです。ありがとうございます！ (2021年6月15日 22時) (レス) id: dc07c220d6 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー！！ - 尊さの塊ですね！ (2021年6月15日 19時) (レス) id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - さつむいこんさん» こちらこそ！これからも頑張ってください！応援してます！ (2021年5月28日 16時) (レス) id: d652f69505 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さつむいこん | 作成日時：2021年2月7日 8時
