【鬼滅の刃】煉獄さんの姉に転生したら悪女に文句を付けられた件について。

【弐拾漆】煉獄探検隊！ ページ35

※因みに夢主ちゃんはきちんと休暇をもぎ取っております

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夢主side

物陰に隠れ、様子を伺う。
標的はそう、現在お淑やかに花を活けている瑠火さんだ。

絶対に彼女に気取られてはならない。

いわばドッキリのようなものだ。

母の日は三日後。

それまでに贈る品を決めなければならない。
あんまり高い物は生憎無理だ。
千寿郎は私が出すとして…。

『二人共、良い？
瑠火さんに気付かれないように家を出よう。
気付かれたらこの作戦は失敗だ。
良いかい？』

煉・千｢｢はい！隊長！｣｣

小声でピシッと返す二人の頭を撫でつつ、チラチラと瑠火さんの様子を見つつこっそりと家を出た。
気分は怪盗である。

因みに隊長云々は割とテンションが上がった私が吹き込んでしまった代物だ。

たまに二人で紙芝居形式で教えている外つ国の話では無いが、こうも乗ってくれると嬉しいものがある。

さて、そんなこんなで無事に家を出ることが私達一行は軽やかな足取りで商店街へと向かうのだった！

【閑話休題】

『二人はこれで良いかい？』

煉・千｢｢はい、姉上！｣｣

さて、商店街を見て回る事数時間…杏寿郎がさつまいもの店前から離れなくなったりとアクシデントはあったものの無事に贈り物を選ぶことが出来た。

私は勿忘草が描かれた扇子、杏寿郎と千寿郎は可愛らしい花の置物。

え、お代？勿論私持ち……かと思いきや、二人共｢自分の力で母上に日頃の感謝を伝えたいです！｣と譲らなかった為安物ではあるが各々のお金で買った。

贈り物を大事そうに持って、ホクホク顔で帰る弟二人は控えめに言って天使だとここに記しておく()

さて、後は母の日までお手伝いの量を増やして少しでも彼女に楽してもらおうか。

…………………………そう、思っていたのに。








嗚呼、結局私は何も救えない能無しのままだ。
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あいつを苦しめるのにはどうしたらいいのだろう。

殺しはしない、楽しめなくなるから。

どうしよう、どうしよう。

私は悪くない、あいつが悪い。

私の未来の家族を奪ったあいつが悪いんだ。

……家族？



……あぁ、そっかぁ。



ニヤ、と歪んだ口元が弧を描いた。




簡単な話だよ、あいつから……家族を奪えばいいんだ。









何処かで、紅い紅い彼岸花の華が咲いた

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