【弐拾肆】新しい家族。 ページ31
※少し短めです
□□□
夢主side
『…っ』
恐る恐る手を伸ばしてみる。
と、小さな手が小指をキュッと握った。
その柔らかさに、思わず目を見開く。
『うわ柔らか…可愛……え?可愛い(限界化)』
瑠「口調が崩れてますよ杏華」
……どうやら、本当に私の帰ってくるタイミングと被ったらしい。
出産に立ち会えなかったのは非常に遺憾の意だが、産婆さん曰く母子共に異常は無いそうだ。
それを聞いて、どれだけ安心しただろうか。
ほわわ…と赤子の柔らかさを堪能していると不意に杏寿郎に手を握られた。
『?どうしたんだい杏寿郎?』
煉「…姉上、かなり脈が早いです。
もしや、何処か怪我を…」
あぁ、そういうこと…。
まだ興奮が冷めず心臓がドクドクしっぱなしだったから、杏寿郎にも悟られたらしい。
むむ、不甲斐ない…。
『いや、大丈夫さ。
この通り、私には汚れも傷も無い』
煉「良かったです!」
うちの杏寿郎は今日も可愛い、きっと明日も可愛らしいぞ()
煉「あぁ、そういえば…」
『?』
ピシッと佇まいを治す杏寿郎。
首を傾げれば、はっきりと複数の声が私を貫いた。
煉・瑠・槇「「「おかえり、杏華/おかえりなさい、姉上」」」
『…!』
その言葉に、私は……、
『……ただいま!!』
久しぶりに、笑顔で返したのだった!
・
・
・
着替えや最終選別後の聞き込みなどが一段落した後、こっそりと弟…千寿郎が眠る部屋に忍び込んでみた。
『……』
すぅすぅと眠る小さな赤子は、まだ何も知らない。
これからこの子には、たくさん辛い物を背負わせてしまうだろう。
瑠火さんの死に、槇寿郎さんの酒落ち……それから……。
『…ごめんね』
まだ何も知らない千寿郎に、ポツリと謝罪の言葉を零した。
それがこの子の為なのか己の為なのか、どちらかは分からなかった。
けれど、今はただ……産まれてきた新しい命を愛すと誓おう。
姉として、煉獄家の長女して。
必ず、君を守り抜くと誓おう。
……それが、お姉ちゃんの役目だ。
『…よろしくね、私の新しい家族』
サラリと撫でた柔い頬は、杏寿郎の赤子時代によく似ていた。
356人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
むむ - 下の[ ]の所とても好きです! (2022年8月23日 8時) (レス) @page26 id: 7c3c18ba97 (このIDを非表示/違反報告)
シルビア☆姉貴 - 花陰 桜さん» そうですよね、、、、、でも、、、こうでもしないと他にどうしたらいいのか分からないので…………。(((^_^;)m(__)m(T_T)毎日凄く淋しいです…………。(T_T)m(__)m (2021年6月22日 22時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
花陰 桜(プロフ) - シルビア☆姉貴さん» はい、頑張ります!紹介の件は…ごめんなさい、それについては普通に個人情報を乗せること(規約違反)になってしまうので……私の口からは話すことが出来ませんm(_ _)m (2021年6月22日 20時) (レス) id: 86361137d0 (このIDを非表示/違反報告)
シルビア☆姉貴 - 花陰 桜さん» その時は、コメントで知らせて下さいね!!!!待ってます!!!!(^o^)v(*^^*)(^ω^)それと、、、お願いなんですけど、、、親戚・知り合いとかに彼女募集中の独身男性が居たら紹介して欲しいです!!!!本当にお願いします!!!!!!! (2021年6月22日 19時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
花陰 桜(プロフ) - シルビア☆姉貴さん» 本当にごめんなさい…。またある程度慣れたら合作にも手を出して行きたいと思いますm(_ _)m (2021年6月22日 16時) (レス) id: f28080f41d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒影 | 作成日時:2021年6月13日 21時