sp'1 ページ5
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新しい春がやってきた。
木兎さん含む三年生たちは皆卒業した。
あれから一年過ぎた今も
彼女と木兎さんは順調に交際を続けている。
そんな中、今年も
「A、」
「ん？どしたの？」
去年はあんな嘘を吐いたから
鈍感な彼女が俺の気持ちに気づくはずもなく
一番の男友達というポジションで一年間過ごしてきた。
「……今からたくさん言うけど。言うこと、全部 嘘だから信じないでね」
「へ？」
「……今日は何日？」
「……？ああ、エイプリルフールか！」
納得したように笑う彼女。
相も変わらず俺は彼女を想っているのか
と聞かれれば迷わずにイエスを出すだろう。
ただ、彼女が幸せなら俺も幸せだ、なんて
一般論と言えるような言えないような
そんな言葉もあながち嘘ではない。
「去年も嘘つく前に“今から嘘つく”って言ってくれたよね。赤葦、良心的！」
あはは、とふわりとした笑顔を見せる彼女に
小さく拳を握りしめた。
去年は彼女の幸せを願って
自分の気持ちに蓋を閉めた。
捨てきれない想いは変わらず心の奥に仕舞われている。
だけど、この一年よく考えたのだ。
俺の気持ちを伝えることが、彼女の幸せの邪魔をするのだろうか、と。
彼女のことだから伝えてしまえば俺のことを気遣って悩ませてしまうだろうか。
「……じゃあ、よく聞いてて」
これは俺の本音だからさ
嘘だと思って聞いててほしい。
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狂魔(プロフ) - 最高でした！感動をありがとうございます！ (2018年2月9日 23時) (
レス) id: 644d6fc42d (このIDを非表示/違反報告)
(名前)あや(プロフ) - 読ませて貰いました(´；ω；｀)こんなに感動するなんて…短いのに感動です!! (2018年2月7日 17時) (レス) id: fab371d7ac (このIDを非表示/違反報告)
雨宮さん(プロフ) - 感動をありがとうございました.....！！泣 (2017年4月30日 23時) (レス) id: 5399fc84a9 (このIDを非表示/違反報告)
り。(プロフ) - 最後の言葉にずしん。となにか心に来るものを感じました。とてもすてきです！！ありがとうございます！！ (2017年4月15日 18時) (レス) id: 36bb0a795e (このIDを非表示/違反報告)
かっすー(プロフ) - 切なくていい話でした・・・赤葦くん好きだぁぁぁぁ (2017年4月7日 13時) (レス) id: 28120578a2 (このIDを非表示/違反報告)
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