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「美味しかったー!A先生、ご馳走様でした!」
「お粗末さまでした」
食いっぷりの良い悠仁に、Aも作った甲斐があると満足げにうなづいて、「五条先生、これから任務だよね?」と悟に目を向ける。
「うん。Aは今日学校でしょ?」
「…お陰様で溜まりまくってる、事務処理をしなくちゃなんでね」
「夜、一緒に食べよ」
「…良いとこ連れてってくれるなら」
「もちろん」
やっぱり仲良いなぁ、とAたちのやりとりを聞いていた悠仁は、「…なんか、いいね。気心知れた理想の夫婦って感じ!」と笑って、「二人とも仕事がんばって!」と送り出してくれる。
「…、めっっちゃ良い子」
「僕の生徒だもんー」
「お金でしか動かない、汚い人間にはならないでほしい」
「そのお金で豪遊してるAは、汚くないんですかー」
「誰も悟のことだって言ってませんけど、やっぱり自覚あるんですねー」
その通りだと気付いて表情を歪めた悟は、「Aが意地悪する」と唇を尖らせる。
「…危ないことは、やめたほうがいいよ」
「なになに、心配してくれるの?」
「…悟まで、失いたくないんだよ」
そう言って歩調を早めたAの背中を見つめた悟は、この世でただ一人、五条悟としてではなくただの友人として自分を気にかけてくれる存在が、どうしようもなく嬉しくてもどかしくて、行き場のない気持ちに、静かに震える息を吐くことしかできなかった。
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明珠(プロフ) - Mamiさん» ありがとうございます!良かったですー! (2022年6月3日 10時) (レス) id: 64ad7b0890 (このIDを非表示/違反報告)
Mami(プロフ) - 明珠さん» 全然面白いです! (2022年6月2日 16時) (レス) @page33 id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
明珠(プロフ) - Mamiさん» こちらこそありがとうございます!なんとか行けるところまでいってみましたが、どうでしょうか、、?違うものが始まりそうになって強制終了させてしまったので、物足りないかもしれません、、 (2022年6月2日 16時) (レス) id: 64ad7b0890 (このIDを非表示/違反報告)
Mami(プロフ) - 明珠さん» レス返して頂きありがとうございます!例えば激しいキスとかはどうかなぁ…と思いまして…。そう言うのが嫌でしたら無理には言わないですが… (2022年5月31日 22時) (レス) @page31 id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
明珠(プロフ) - Mamiさん» はじめまして!コメントありがとうございます。読解力がなくて申し訳ないですが、具体的にイチャイチャ至る所、というのはどういうことでしょうか、、?? (2022年5月31日 12時) (レス) id: 64ad7b0890 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:明珠 | 作成日時:2022年4月30日 23時