☆天鵞絨駅 ページ3
何かを思い立って
歩き出してみたはいいものの
どこに行こうかなんて
宛は全くもって決まってない。
ザワザワと流れる人の波。
『 … なんでもいい』
そう呟き
この人の波に流れてみることにする。
《ねぇねぇ “ビロードウェイ” 行ってみない ?》
人の波に流れている中で
不意に聞こえてきた初めての言葉に耳を傾ける。
( ___ ビロードウェイ…)
一気に興味が湧いた。
なんとなく
その話をしていた2人組について行ってみよう
( ___なんか、ストーカーみたい…)
なんて思いながらね。
・
・
・
( ___ って…電車乗るのかよ…)
付いてきたはいいものの
“ ビロードウェイ ”というのはここから遠いらしい。
一気にめんどくさくなる自分。
( それでもいいじゃん。一歩進んでみるんだろ。)
そう強く自分に言い聞かせる。
電車に乗り込むと流れてくる音声。
「今日の占い〜…」
( 占いねぇ… )
「今日の1位は … かに座のあなた !」
『 おっ…ラッキー 』
なんて呟く。
こうみえて占いとか 信じちゃうタイプなんだよね。
「初めてのことに挑戦してみると何かいいことがありそう ! 積極的に挑戦してみよう !
ラッキーパーソンは “ フライヤー ” だよ !」
( ___ フライヤーってなんだ ? 揚げ物 ?)
なんて考えてたら
“ ビロードウェイ ” に着いたらしい。
追ってきた2人組に付いて電車を降りる。
『 ___
駅を出て辺りを見渡す。
駅には沢山の広告みたいなのが貼られていた
何かよく分かんなかったけど
凄くドキドキした。
( 結局 “ビロードウェイ” ってなんだったんだ… ?)
他のことに夢中になってたら
さっきの2人組を見失っていた。
『…最悪。詰んだ。』
また一気にやる気がなくなる。
おもむろにスマホを取り出し、ゲームを始める。
『…ゲームは僕を見捨てない』
なんて呟く。
そうだよ。僕、廃ゲーマーだから。
駅の隅っこに座ってゲーム開始。
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作者名:肉まん | 作成日時:2018年10月19日 0時