未練タラタラやん、俺もやけど。【白膠木簓】 (ページ9)

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Title 9 ページ9

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私達がよく来る居酒屋

休みの日まで仕事終わりの居酒屋に来るってのは

如何なものなのか

そうは思ってもここのチキン南蛮は絶品なのだから

仕方がないと思う

料理を食べ進めていく私を他所に彼女は

真剣な顔で私に問い詰めてくる。

答える義理は、無いはずだぞ

「だから、勘違いだって」

「いいえ!!私はこの耳でしかと聞きました。
あの白膠木さんの「…A……??」という言葉を!!!!!! 」

「声真似、やめてくんない? 」

「似てないから」と言葉を付け足して

持っていたジョッキを全て流し込んだ

行きたくなかった。

でも彼らの、

彼の漫才を見て、懐かしくなって

嬉しい気持ちになったのは事実だ

大好きだった。

1番あいしてた。

「 ……そんな、良い話じゃないよ」

空になったジョッキを眺める

中には氷だけで、少し揺らせば氷と氷がぶつかる音

その音が何となく心地よくて続けた。

そんな感傷に浸る私を置いて

彼女は1杯、飲み干した

あーあ。お酒弱いのに

「先輩が、白膠木さんとどんな関係だったとしても
私は言いふらしたりしませんし

それが原因で軽蔑も、距離も置きません」

「どんな過去を持ってても
先輩は、先輩だから。」

良いように言っちゃって。

でも酷く安心したのは彼女を心の底から信用してるから

貴方になら話してもいいかな

誰にも打ち明けられなかった。

思い出しては、自分が1番惨めになる瞬間

私を慰めてよ。佐藤

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