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「 なに、それ… 」
「 何って、グッズです!!! 」
「 そんなにハマってんの?? 」
「 かなりキテます 」
待ち合わせはグリコ下
オレンジを沢山身に纏った後輩が姿を現したのは
ライブ開始時刻の40分前だった
彼らのライブ会場は
それはそれはとても小さな場所だったけれど
始まればそんなの、気にならないくらい
皆笑ってた。
観客の笑い声、眩しいくらいのスポットライト
漫才らしいお笑いライブ
きっと此処が彼らの目指した場所
「 お前だけはッ、死なんといてや盧笙!!! 」
「 なんで俺死ぬ設定なん? 」
面白いよ。あの時より数倍も面白くなってる
でも、それよりも
私にぶつかって来たのはまた別の感情で
テレビ越しじゃなくて、久しぶりに直接彼の声を聞いた
久しぶりに、彼の顔をしっかり見た
思い出すのはまた昔の記憶
やっぱ、来るんじゃなかったかもな
「 笹部、さん??
のわッ!!俺の名前と似とるやん…!!
俺白膠木簓言います。よろしゅうね 」
「 見てみぃA。通天閣ライトアップされてんで 」
「 やめんか!!俺のスーツ皺んなるやろ?? 」
「 なに可愛い事言うとんねん、 」
────「 Aにてっぺん見さしたる 」
見えるよ。白膠木簓
あんたが頂点立ってる姿
泣くつもりで、こっちは来てないっつーの
メイク崩れんじゃん。ばか
「 ちょ、え、先輩!?何で泣いてるんですか!? 」
「 しらない 」
小さなアパートで見た漫才
何の知識もない私にアドバイス求めてきたりもした
終わったあと、絶対心配そうな顔で
「どやった??」って聞くんだよね
そのたびに「面白いよ」って笑ってやると
「せやろ!!」って笑い返すの
関西弁で言うなら
「
かな、
知らんけど。
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青藍(プロフ) - 最高すぎます…..更新頑張ってください! (2023年1月15日 2時) (レス) @page8 id: fd6ac99b8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミオ 。 | 作成日時:2023年1月13日 3時