23話 ページ26
イクは肩を叩かれて少し驚いたのか、背中が跳ね上がる。
イク:????いい?取っちゃうよ???怒らないでね?とりますよ?取っちゃいますからね!
自分の声が聞こえなくて無駄に大きな声で確認をする。
きょろきょろ周りに話しかけてるのが、可愛らしい。
モトキ:いーよーww
聞こえないのは承知の上で、モトキがOKをだす。
叩かれてから何も反応がないので、前準備が終わったと判断して、ヘッドホンとイヤホンをとって、イクがカメラの正面に態勢を戻す。
シルク:耳大丈夫か、
イク:?んー、ボワボワする。で、俺は何を覚えるんかな。
ダーマ:とりあえず、目隠し取れよwww
イクは大きな瞳を閉じたまま、目隠しを外し、明るさに順応してから目を開けた。
シルク:んじゃ、このトランプを覚えてくださいね。
そう言って、俺らが引いた方のカードをイクに渡し、ンダホがストップウォッチを、スタートさせる。
イク:はーい。
気怠げな声とともに、トランプを持ち、数字とマークを見たものを、枚数を数えるように机に置いていった。
マジ、カードを配るときのスピードだと思う。
あっという間にイクの手元にあったカードが全部机上に置かれた。
イク:52枚でいいんだよね?
ぺけたん:うん!
ザカオ:え、もういいの?
イクは頷き、ンダホを見る。
ンダホ:え、はやっ
ンダホがストップウォッチを止める。
ザカオ:え、え、え???本気で言ってる?
ダーマ:30秒くらいじゃん
ぺけたん:カード配るくらいだね
ンダホ:ダーマ、何秒って言った?
ダーマ:30秒
ンダホ:惜しいよ、15.04秒。
モトキ:まーたく、惜しくないね
ザカオ:ダーマの、30秒早すぎくない?
ダーマ:お前らの世界が遅すぎるんだ
シルク:勝手に異世界に行くな
マサイ:俺、その間にトランプ配れるかもわかんねぇんだけど
ザカオ:それな。
モトキ:とっ散らかしそう
ンダホ:俺うまくめくれる時じゃないと無理だわ
シルク:うわ、たまにあるよな。手に油なさすぎて数えづらいときとか、プリントとれねぇとき
モトキ:でも、あんまり速さとか関係ないんだよね?
モトキの質問にイクは、頷き、伏し目がちに答えた。
イク:動体視力があるわけじゃないからフラッシュみたいに数字とか出されても見えなかったら、覚えるもくそもない。
イクのその声は微かに震えてた気がした。
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suga(プロフ) - 奏さん、コメントとご指摘ありがとうございます!励みになりました!使い勝手がままならないので、再度あるかもしれませんが、その都度直したいと思います!本当にご覧頂きありがとうございます。 (2019年12月21日 21時) (レス) id: 39a88c02ba (このIDを非表示/違反報告)
奏(プロフ) - 初コメしつれいします!面白かったので一気に読んでしまいました!!これからも御自分のペースで更新頑張ってください。誤字というかミスだと思うのですが名前が活動名と一緒になってしまっています。把握お願いします (2019年12月21日 1時) (レス) id: c5346e137e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suga | 作成日時:2019年11月17日 20時