This is game 〔学パロ〕

episode25 ページ27

髭切「君がどうしてもグレイスにつかないっていうんなら、そのお兄さんか、さっきの子を人質に取ることも出来るけど…どうする？」



いつもおっとりしていて爽やかな雰囲気の兄者と、いつも気を張って厳格な雰囲気の俺では、俺の方が手強そうに見える、という意見が少なくない。



だが実際、手強いのは兄者だ。



弟の俺でも、兄者が何をしでかすか分からない。



知識や技能を巧みに使い、相手の隙をついてつけ込む。



それが兄者の武器だ。



本当に頭がまわる。



敵にまわすと厄介になるような存在だ。



髭切「それじゃあこれからは、毎日あの白い扉の部屋に来てね。グレイスの部屋。」



少しして、兄者が教室から出て行こうとこちらの方を向いた。



だが振り返って。



髭切「ああ、あと…僕の事をさん付けで呼んでいたけど、呼び捨てで呼ぶ事を許可するから、これからはそうしてね。じゃあ、また明日………A？」



あ…兄…者……っ



兄者ぁ〜！！？



兄者が教室から出てきて、廊下でばったり会った。



髭切「あれ、ピザ丸。」



あぁ〜〜！！兄者ーーー！！！



叫びたい気持ちをなんとか抑え、一旦兄者とグレイスの部屋へ向かった。









燭台切「あ、おかえりリーダー。」



髭切「ただいま。」



安定「あ！おかえり！ねえねえ！どうだっ…」



膝丸「兄者！！」



大和守の言葉を遮って叫ぶ。



髭切「おお、どうしたんだい？」



若干兄者が驚いているが、俺はそのまま続ける。



膝丸「一体どうやって…なぜ波河の名を覚えているのだ兄者！！」



歌仙「なんだって！？」



燭台切「え…本当に？」



一期「本当ですか…！？」



山姥切「…」



堀川「！」



安定「えぇ〜！？」



皆それぞれの反応をする。



髭切「あー、Aの事かい？」



安定「うわ!本当だ！！」



膝丸「兄者…俺の名前は？」



髭切「ん？え〜っと…ピヨ丸？」



膝丸「なっ…！！」



安定「あー、膝丸、ドンマイ。」



一期「本当に、不思議ですな。」



髭切「どうしてだろうねぇ……。でも彼女の名前、すんなり覚えられたよ。」



安定「ちょっとリーダー、気に入りすぎぃ〜。」



堀川「それは、大和守さんが言える事じゃありませんよ。」



安定「っていうかていうか！いつの間にリーダー下の名前で呼んでる訳！？だったら僕も波河さんの事名前で呼んじゃおうっ！！」



山姥切「それで…あいつは引き込めたのか？」

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