This is game 〔学パロ〕

episode21 ページ23

…仕方がない。私の所為だし…



また人気のない所でお昼にするか。



そして、覗いてみたら以外にも誰もいなかった学園の中庭で食べる事にした。



中庭なんて、よくカップルがいそうな場所だけど。



「…」



やっぱり静かでいいな。



景色もいいし。



今日のお昼は…パスタか。



私の好きなキノコのパスタ。…嬉しい。



キノコ嫌いの人って多いけど、私には何が嫌なのか分からない。



好きなだけあって、一気にペロッと食べてしまった。



「…ふぅ。」



美味しかった。



？「ヒック…」



ん？



今の…何？



この中庭に入る入り口から聞こえてきた気がする。



そこに目線をやると…



…おぼつかない足取りでこちらに歩いて来る人が見えた。



だんだん近づいてきてふと、目が合った。



待って…この人黒い制服…まさか。



？「ヒックッ……あぁ？お前誰だぁ？」



ぶっきらぼうに私を指差してそう言ってきた。



「…あなたこそ…。」



そう返すと、目の前の人はひどく驚いた様な顔をした。



？「は？俺の事知らねぇのかよお前！」



「はい。」



？「お前、変だな。」



…少なくともあなたよりは常識人。



どうしてそんな酔っ払ってる様な…



？「しょうがないから名乗ってやるよ！俺はアビスのメンバー、不動行光だ！どうだ！すごいだろーぉ！」



自信満々に名乗ってきた。



やっぱり。アビスか…



とりあえずもうここから離れたい。



「そうですか…すいません、もうそろそろ戻らないといけないので、失礼しますね。」



さっさと行こう…



そう思って早足で去ろうとすると…



不動「………おい！！ちょっと待て。」



「…。」



不動「お前の名前教えろよー。俺だけ名乗るなんて不平等だよなぁ〜？ヒック。」



っ…やっぱ人の名前聞いておいて名乗らずに逃げるのは無理か…



「…波河です…。」



不動「下の名前もだよ。」



「…A、です。それじゃあ。」



それだけ言って中庭を去った。



不動「…へぇ。」








もう最悪…



今日は厄日かって…



軽くイライラしてきた…。



そう思いながら教室に入って行ったらちょうど鐘が鳴った。



あ、実結ちゃんいる…けど。



先生も来ちゃったし今は話しかけない方がいいか。



また授業が始まるのか。



はぁ…もう何もかもが憂鬱になってしまった。









授業を受け終えて、放課後になった。



「実結ちゃん。」



実結「…あっ、な、何？」

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